決算の時期になると、貸借対照表と収支計算書を作ることは、どの法人様も当たり前に行っています。けれども「附属明細書は何種類ありますか」「財産目録は計算書類の一部ですか」「備置きと保存の年限は同じですか」と尋ねると、答えに詰まる事務局が少なくありません。
この記事では、計算書類とは何かという一般的な説明ではなく、何を作り、どの順番で承認を通し、どこに何年置き、誰に見せるのかという一連の手続きの順序に重心を置いて整理します。多拠点で運営している法人様ほど、この順序と年限の管理が事業所ごとにバラバラになりがちです。
会計基準が定める4点セット——会計帳簿・計算書類・附属明細書・財産目録
出発点は社会福祉法人会計基準第1条です。
社会福祉法人は、この省令で定めるところに従い、会計処理を行い、会計帳簿、計算書類(貸借対照表及び収支計算書をいう。以下同じ。)、その附属明細書及び財産目録を作成しなければならない。
会計帳簿・計算書類・附属明細書・財産目録の4点が、そもそも別々の作成義務として並んでいます。社会福祉法第45条の27第2項も同様に定めています。
社会福祉法人は、毎会計年度終了後三月以内に、厚生労働省令で定めるところにより、各会計年度に係る計算書類(貸借対照表及び収支計算書をいう。以下この款において同じ。)及び事業報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
計算書類=貸借対照表+収支計算書であり、事業報告と附属明細書はこれとは別に作成する書類です。会計基準第7条の2第1項は、この「計算書類」がさらに何を指すかを具体的に示しています。
法第四十五条の二十七第二項の規定により作成すべき各会計年度に係る計算書類は、当該会計年度に係る会計帳簿に基づき作成される次に掲げるものとする。
一 次に掲げる貸借対照表
イ 法人単位貸借対照表
ロ 貸借対照表内訳表
ハ 事業区分貸借対照表内訳表
ニ 拠点区分貸借対照表
二 次に掲げる収支計算書
イ 次に掲げる資金収支計算書
ロ 次に掲げる事業活動計算書
貸借対照表は4種類、収支計算書は資金収支計算書と事業活動計算書の2種類です。「法人単位」「事業区分」「拠点区分」という3段階の区分で貸借対照表を作る点は、勘定科目や様式の細部まで含めると1本の記事では扱いきれません。資金収支計算書の勘定科目や様式については資金収支計算書の記事で詳しく扱っています。
「計算書類等」と「財産目録等」は別物。混同しない
ここが最も取り違えやすいポイントです。社会福祉法上、「計算書類等」と「財産目録等」はまったく別の条文に根拠を持つ別の書類群であり、備置き年限も閲覧できる範囲も異なります。
財産目録等の根拠は社会福祉法第45条の34第1項です。
社会福祉法人は、毎会計年度終了後三月以内に(社会福祉法人が成立した日の属する会計年度にあつては、当該成立した日以後遅滞なく)、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる書類を作成し、当該書類を五年間その主たる事務所に、その写しを三年間その従たる事務所に備え置かなければならない。
一 財産目録
二 役員等名簿(理事、監事及び評議員の氏名及び住所を記載した名簿をいう。第四項において同じ。)
三 報酬等(報酬、賞与その他の職務遂行の対価として受ける財産上の利益及び退職手当をいう。次条及び第五十九条の二第一項第二号において同じ。)の支給の基準を記載した書類
四 事業の概要その他の厚生労働省令で定める事項を記載した書類
財産目録等は「財産目録」「役員等名簿」「報酬等の支給基準を記載した書類」「事業の概要等を記載した書類」の4種類で構成されます。これは45条の27第2項の「計算書類(貸借対照表及び収支計算書)及び事業報告並びにこれらの附属明細書」とは別の条文・別の書類群です。財産目録そのものに何をどこまで記載するかは、会計基準第31条が定めています。
法第四十五条の三十四第一項第一号の財産目録は、当該会計年度末現在(社会福祉法人の成立の日における財産目録は、当該社会福祉法人の成立の日)における全ての資産及び負債につき、その名称、数量、金額等を詳細に表示するものとする。
財産目録の具体的な記載内容や様式は、財産目録の記事で詳しく扱っています。
期限は共通で「毎会計年度終了後3月以内」
計算書類(45条の27第2項)も財産目録等(45条の34第1項)も、作成期限は毎会計年度終了後3月以内で共通しています。3月決算の法人様であれば6月末が期限です。ただし、法人が成立した日を含む会計年度の財産目録等については「当該成立した日以後遅滞なく」という別の起点が定められている点は見落とされがちです。
承認までの4段階——監事監査→理事会→評議員へ提供→評議員会
計算書類は作っただけでは確定しません。社会福祉法は、確定までに複数の承認段階を定めています。
第1段階:監事の監査(第45条の28第1項)
前条第二項の計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書は、厚生労働省令で定めるところにより、監事の監査を受けなければならない。
第2段階:理事会の承認(第45条の28第3項)
第一項又は前項の監査を受けた計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書は、理事会の承認を受けなければならない。
第3段階:評議員への提供(第45条の29)
理事は、定時評議員会の招集の通知に際して、厚生労働省令で定めるところにより、評議員に対し、前条第三項の承認を受けた計算書類及び事業報告並びに監査報告(同条第二項の規定の適用がある場合にあつては、会計監査報告を含む。)を提供しなければならない。
第4段階:定時評議員会への提出・承認(第45条の30)
理事は、第四十五条の二十八第三項の承認を受けた計算書類及び事業報告を定時評議員会に提出し、又は提供しなければならない。
2前項の規定により提出され、又は提供された計算書類は、定時評議員会の承認を受けなければならない。
3理事は、第一項の規定により提出され、又は提供された事業報告の内容を定時評議員会に報告しなければならない。
| 段階 | 主体 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| ① 監事の監査 | 監事 | 法第45条の28第1項 |
| ② 理事会の承認 | 理事会 | 法第45条の28第3項 |
| ③ 評議員への提供 | 理事(招集通知に際して) | 法第45条の29 |
| ④ 評議員会への提出・承認 | 理事→定時評議員会 | 法第45条の30 |
「計算書類は理事会の承認を受ければ確定する」わけではありません。 理事会承認のあと、評議員への招集通知に際しての提供、定時評議員会での承認という段階がさらに続きます。事業報告については「承認」ではなく「報告」である点も、計算書類との違いとして押さえておく必要があります。
会計監査人設置法人は評議員会の「承認」ではなく「報告」でよい
会計監査人を設置している法人には特則があります。社会福祉法第45条の31です。
会計監査人設置社会福祉法人については、第四十五条の二十八第三項の承認を受けた計算書類が法令及び定款に従い社会福祉法人の財産及び収支の状況を正しく表示しているものとして厚生労働省令で定める要件に該当する場合には、前条第二項の規定は、適用しない。この場合においては、理事は、当該計算書類の内容を定時評議員会に報告しなければならない。
要件を満たせば、定時評議員会での計算書類の「承認」(45条の30第2項)は不要になり、「報告」で足ります。 ただし前提となる監事監査・理事会承認・評議員への提供の各段階は省略されません。特則が及ぶのは評議員会での取り扱いだけです。
備置き——計算書類等は主たる事務所5年・従たる事務所3年
承認を終えた計算書類等は、事務所に備え置く必要があります。社会福祉法第45条の32第1項・第2項です。
社会福祉法人は、計算書類等(各会計年度に係る計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書並びに監査報告(第四十五条の二十八第二項の規定の適用がある場合にあつては、会計監査報告を含む。)をいう。以下この条において同じ。)を、定時評議員会の日の二週間前の日(第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十四条第一項の場合にあつては、同項の提案があつた日)から五年間、その主たる事務所に備え置かなければならない。
社会福祉法人は、計算書類等の写しを、定時評議員会の日の二週間前の日(第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十四条第一項の場合にあつては、同項の提案があつた日)から三年間、その従たる事務所に備え置かなければならない。ただし、計算書類等が電磁的記録で作成されている場合であつて、従たる事務所における次項第三号及び第四号並びに第四項第二号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として厚生労働省令で定めるものをとつているときは、この限りでない。
起算日は「定時評議員会の日」ではなく「その2週間前の日」です。備置きは、決算が確定した後ではなく、招集通知が発送される前の時点から始まります。
財産目録等についても、先ほど確認したとおり同じ第45条の34第1項で「五年間その主たる事務所に、その写しを三年間その従たる事務所に」と定められており、計算書類等・財産目録等ともに主たる事務所5年・従たる事務所3年という年限は共通です。ただし起算日の定め方(計算書類等は評議員会の2週間前、財産目録等は「毎会計年度終了後三月以内」の作成期限に連動)が異なるため、書類ごとに起算日を混同しないよう注意が必要です。
誰が閲覧を請求できるか——「評議員・債権者」と「何人も」で範囲が違う
計算書類等の閲覧請求は、請求できる人の範囲が2段階に分かれています。社会福祉法第45条の32第3項です。
評議員及び債権者は、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、債権者が第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該社会福祉法人の定めた費用を支払わなければならない。
一 計算書類等が書面をもつて作成されているときは、当該書面又は当該書面の写しの閲覧の請求
二 前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 計算書類等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて社会福祉法人の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
続く第4項は、評議員・債権者以外の請求について定めています。
何人(評議員及び債権者を除く。)も、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該社会福祉法人は、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
一 計算書類等が書面をもつて作成されているときは、当該書面又は当該書面の写しの閲覧の請求
二 計算書類等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
評議員・債権者には謄本・抄本の交付請求まで認められますが、それ以外の「何人も」は閲覧の請求にとどまります。 また評議員・債権者以外の請求には「正当な理由がないのにこれを拒んではならない」という縛りが明記されています。財産目録等についても第45条の34第3項に同様の「何人も」の閲覧請求権があり、社会福祉法人の計算書類等・財産目録等は、最初から広く開かれている前提の制度になっています。この「何人でも閲覧できる」仕組みが、法人の情報を実質的に公にする役割を担っています。
ただし例外もあります。第45条の34第4項です。
前項の規定にかかわらず、社会福祉法人は、役員等名簿について当該社会福祉法人の評議員以外の者から同項各号に掲げる請求があつた場合には、役員等名簿に記載され、又は記録された事項中、個人の住所に係る記載又は記録の部分を除外して、同項各号の閲覧をさせることができる。
役員等名簿の「住所」欄は、評議員以外からの請求では除外して閲覧させることができます。 氏名までは開示対象でも、住所は個人情報として一段保護されている形です。
所轄庁への届出も同じ期限で
計算書類等・財産目録等は、備置きに加えて所轄庁への届出も必要です。社会福祉法第59条です。
社会福祉法人は、毎会計年度終了後三月以内に、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる書類を所轄庁に届け出なければならない。
一 第四十五条の三十二第一項に規定する計算書類等
二 第四十五条の三十四第二項に規定する財産目録等
届出の期限も「毎会計年度終了後三月以内」で、作成期限と同じタイミングです。備置き・閲覧・届出という3つの手続きが、それぞれ異なる起算日・対象範囲を持ちながら並行して進む構造になっています。
「備置き5年」と「保存10年」は別物
ここまでの備置き年限とは別に、計算書類そのものにはより長い保存義務があります。社会福祉法第45条の27第4項です。
社会福祉法人は、計算書類を作成した時から十年間、当該計算書類及びその附属明細書を保存しなければならない。
「備置き」は事務所に置いて閲覧に応じる義務、「保存」は書類そのものを残しておく義務で、根拠条文も年限も別です。しかも保存義務の対象は「計算書類及びその附属明細書」に限られており、事業報告や財産目録等は、この10年保存の対象として条文上は明記されていません。「備置きが終わったら処分してよい」という誤解をしないよう、書類ごとに年限と対象を分けて管理する必要があります。
| 書類 | 年限 | 根拠 |
|---|---|---|
| 計算書類等(備置き) | 主たる事務所5年/従たる事務所(写し)3年 | 法第45条の32第1項・第2項 |
| 財産目録等(備置き) | 主たる事務所5年/従たる事務所(写し)3年 | 法第45条の34第1項 |
| 計算書類及びその附属明細書(保存) | 作成した時から10年間 | 法第45条の27第4項 |
注記(会計基準第29条)——法人全体16項目、拠点区分ごとは一部のみ
計算書類には、本表に表れない情報を「注記」として記載する義務があります。会計基準第29条第1項です。
計算書類には、法人全体について次に掲げる事項を注記しなければならない。
一 会計年度の末日において、社会福祉法人が将来にわたって事業を継続するとの前提(以下この号において「継続事業の前提」という。)に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する場合であって、当該事象又は状況を解消し、又は改善するための対応をしてもなお継続事業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合には、継続事業の前提に関する事項
二 資産の評価基準及び評価方法、固定資産の減価償却方法、引当金の計上基準等計算書類の作成に関する重要な会計方針
三 重要な会計方針を変更した場合には、その旨、変更の理由及び当該変更による影響額
四 法人で採用する退職給付制度
五 法人が作成する計算書類並びに拠点区分及びサービス区分
六 基本財産の増減の内容及び金額
七 基本金又は固定資産の売却若しくは処分に係る国庫補助金等特別積立金の取崩しを行った場合には、その旨、その理由及び金額
八 担保に供している資産に関する事項
九 固定資産について減価償却累計額を直接控除した残額のみを記載した場合には、当該資産の取得価額、減価償却累計額及び当期末残高
十 債権について徴収不能引当金を直接控除した残額のみを記載した場合には、当該債権の金額、徴収不能引当金の当期末残高及び当該債権の当期末残高
十一 満期保有目的の債券の内訳並びに帳簿価額、時価及び評価損益
十二 関連当事者との取引の内容に関する事項
十三 重要な偶発債務
十四 重要な後発事象
十五 合併又は事業の譲渡若しくは譲受けが行われた場合には、その旨及び概要
十六 その他社会福祉法人の資金収支及び純資産の増減の状況並びに資産、負債及び純資産の状態を明らかにするために必要な事項
法人全体で16項目あります。さらに第4項は、このうち一部を拠点区分ごとにも注記するよう求めています。
計算書類には、拠点区分ごとに第一項第二号から第十一号まで、第十四号及び第十六号に掲げる事項を注記しなければならない。ただし、拠点区分の数が一の社会福祉法人については、拠点区分ごとに記載する計算書類の注記を省略することができる。
拠点区分が複数ある法人様は、法人全体の注記に加えて、拠点区分ごとの注記(第2号〜第11号・第14号・第16号)も必要です。拠点数が1つの法人様はこの拠点区分ごとの注記を省略できます。
附属明細書(会計基準第30条)——全19種類、法人全体分と拠点区分ごと分に分かれる
附属明細書は、計算書類の内容を補足する重要な明細です。会計基準第30条第1項に、作成すべき種類が列挙されています。
法第四十五条の二十七第二項の規定により作成すべき各会計年度に係る計算書類の附属明細書は、当該会計年度に係る会計帳簿に基づき作成される次に掲げるものとする。この場合において、第一号から第七号までに掲げる附属明細書にあっては法人全体について、第八号から第十九号までに掲げる附属明細書にあっては拠点区分ごとに作成するものとする。
一 借入金明細書
二 寄附金収益明細書
三 補助金事業等収益明細書
四 事業区分間及び拠点区分間繰入金明細書
五 事業区分間及び拠点区分間貸付金(借入金)残高明細書
六 基本金明細書
七 国庫補助金等特別積立金明細書
八 基本財産及びその他の固定資産(有形・無形固定資産)の明細書
九 引当金明細書
十 拠点区分資金収支明細書
十一 拠点区分事業活動明細書
十二 積立金・積立資産明細書
十三 サービス区分間繰入金明細書
十四 サービス区分間貸付金(借入金)残高明細書
十五 就労支援事業別事業活動明細書
十六 就労支援事業製造原価明細書
十七 就労支援事業販管費明細書
十八 就労支援事業明細書
十九 授産事業費用明細書
全19種類のうち、第1号〜第7号は法人全体で1本、第8号〜第19号は拠点区分ごとに作成します。拠点が3つあれば、第8号以降の明細書は単純計算で拠点数分だけ必要になるということです。就労支援事業・授産事業を行っていない拠点区分では第15号〜第19号は該当しませんが、それ以外の明細書は拠点区分の数だけ積み上がります。注記と附属明細書は、承認プロセスの表舞台には出てきにくい一方で、作り忘れ・添付漏れが最も起きやすい書類です。
拠点をまたぐと、この「順序」と「年限」がバラバラになる
ここまで見てきたとおり、計算書類まわりの手続きは、作成→監事監査→理事会承認→評議員への提供→評議員会承認→備置き→届出→保存という一続きの流れであり、しかも書類によって年限の起算日と長さが異なります。
拠点を複数運営している社会福祉法人様では、この一続きの管理がしばしば分断されます。ある拠点の附属明細書の元データは現場の会計担当者の手元にあり、注記の根拠資料(退職給付制度の内容や関連当事者取引など)は別の担当者しか把握していない、という状態です。備置きの起算日も、計算書類等は評議員会の2週間前、財産目録等は作成期限に連動と、書類ごとに違うため、「いつまで置いておけばよいか」を一覧で答えられる管理表を持っている法人様は、決して多くありません。
この状態を変えるには、書類ごとの年限と起算日を一覧で持ち、どの拠点の附属明細書・注記の根拠資料がどこにあるかを法人本部から見える状態にすることが出発点になります。監査や運営指導で「この明細書の根拠資料を出してください」と言われたときに、拠点への聞き取りに頼らず即座に答えられるかどうかは、この一覧の有無で大きく変わります。
まとめ
- 会計基準第1条が定める4点セットは会計帳簿・計算書類(貸借対照表+収支計算書)・附属明細書・財産目録
- 「計算書類等」(計算書類・事業報告・附属明細書・監査報告)と「財産目録等」(財産目録・役員等名簿・報酬等基準・事業概要等)は別の条文に根拠を持つ別の書類群
- 作成期限はいずれも毎会計年度終了後3月以内
- 承認は監事の監査→理事会の承認→評議員への提供→定時評議員会への提出・承認の順。会計監査人設置法人は要件を満たせば評議員会は「報告」で足りる
- 備置きは主たる事務所5年・従たる事務所(写し)3年。起算日は定時評議員会の2週間前の日
- 閲覧請求は評議員・債権者(謄本・抄本の交付請求も可)と何人も(閲覧のみ、正当な理由なく拒めない)で範囲が違う。役員等名簿の住所は評議員以外への閲覧では除外できる
- 所轄庁への届出も毎会計年度終了後3月以内
- 「備置き5年」と「保存10年(計算書類及びその附属明細書)」は別物
- 注記は法人全体16項目(一部は拠点区分ごとにも必要)、附属明細書は全19種類(第1号〜第7号は法人全体、第8号〜第19号は拠点区分ごと)
計算書類の「順序」と「年限」を、事業所任せにしたくない法人様へ
パレットテクノロジーズは、社会福祉法人様のデジタル化を「現地現物」で伴走支援しています。計算書類等・財産目録等それぞれの作成期限、承認の順序、備置き・保存の年限と起算日を一覧で管理し、どの拠点の附属明細書・注記の根拠資料も法人本部から見える状態に整えるところからご一緒します。ITに詳しい職員がいらっしゃらなくても大丈夫です。
参考にした一次情報
※所轄庁によって様式や運用に細かな違いがあります。実際の手続きにあたっては、必ず所轄庁の案内をご確認ください。本記事では会計ソフトの紹介やひな形の配布は行っていません。