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サービス管理責任者等更新研修|期限は年度単位・失効したときの復帰

「サビ管の更新、去年受けたと思うんですが、次はいつでしたっけ」

法人本部でよくうかがう質問です。修了証は本人が持っていて、本部には控えがない。事業所が5つ、サビ管と児発管を合わせて8人いる。誰がいつ実践研修を修了して、いつまでに更新研修を受けなければならないのか、一覧で答えられる法人は多くありません。

そして、この期限は「修了した日から5年」ではありません。年度を単位とした数え方が告示に定められており、ここを取り違えると1年ずれます。

この記事では、サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者の更新研修について、告示の原文から受講できる人・期限の数え方・期限を過ぎたときにどうなるかを整理し、最後に法人としての期限管理の作り方に触れます。

根拠は2本の告示。令和8年4月1日適用の改正まで反映して読む

サービス管理責任者の要件を定めているのは次の告示です。

  • 指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成18年9月29日厚生労働省告示第544号)

児童発達支援管理責任者は別の告示です。

  • 障害児通所支援又は障害児入所支援の提供の管理を行う者としてこども家庭庁長官が定めるもの(平成24年3月30日厚生労働省告示第230号)

告示第230号は、題名が「こども家庭庁長官が定めるもの」に変わっています。 こども家庭庁への移管に伴う改正です。古い記事や様式では「厚生労働大臣が定めるもの」となっていることがあるので、文書を作るときは注意してください。

どちらの告示も、直近では令和8年3月31日の改正(令和8年4月1日から適用)まで加わっています。以下の引用は、この改正を反映した条文からのものです。

期限の数え方:起点は「修了日」ではなく「修了した年度」

いちばん間違えやすいところから入ります。告示第544号の第1号イ(2)の柱書きは、こう定めています。

次の(一)及び(二)に掲げる要件に該当する者であって、(二)に定めるサービス管理責任者実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度とする同年度以降の五年度ごとの各年度の末日までに、サービス管理責任者更新研修

「修了した日の属する年度の翌年度を初年度とする、同年度以降の五年度ごとの各年度の末日まで」です。日単位ではなく、年度単位で数えます。

同じ柱書きには、ただし書きも置かれています。

ただし、(二)に定めるサービス管理責任者実践研修を修了した日から五年を経過する日の属する年度の末日までの間は、次の(一)及び(二)に掲げる要件に該当する者であって、更新研修修了者でないものを更新研修修了者とみなす。

こちらは「修了した日から5年を経過する日の属する年度の末日まで」という別の書き方です。2つの計算経路があるので、両方で計算して同じ日になることを確かめます。

実践研修を修了した時期修了した年度柱書きで計算(翌年度=初年度、5年度目の末日)ただし書きで計算(修了日+5年の属する年度の末日)
2025年10月令和7年度初年度=令和8年度 → 5年度目=令和12年度 → 2031年3月31日2030年10月 → 令和12年度 → 2031年3月31日
2026年4月令和8年度初年度=令和9年度 → 5年度目=令和13年度 → 2032年3月31日2031年4月 → 令和13年度 → 2032年3月31日
2027年3月令和8年度初年度=令和9年度 → 5年度目=令和13年度 → 2032年3月31日2032年3月 → 令和13年度 → 2032年3月31日

両方の経路が一致しました。ここから、実務で使える言い方が1つ出てきます。期限は「実践研修を修了した年度の末日(3月31日)から5年後の3月31日」です。

2026年4月に修了した人も、2027年3月に修了した人も、同じ年度に修了していれば期限は同じ日です。「4月に受けたほうが期限が遅い」ということはありません。逆に、3月に修了すると実質的な猶予は約5年、4月に修了すると約6年になります。年度末に駆け込みで受講した人ほど、次の期限が早く来ます。

この「年度単位」の数え方は、相談支援専門員の現任研修と同じ構造です。あわせて相談支援専門員の要件と研修体系もご覧ください。

更新研修を受けられるのは「実践研修修了者」だけ。しかも2ルートある

更新研修は誰でも受けられるわけではありません。告示第544号は、更新研修の定義のなかで受講対象者を限定しています。条文はそれぞれの職名のあとに長い定義の括弧を挟むため、ここでは後半の一続きの部分を引用します。

サービス管理責任者更新研修受講開始日前五年間においてこれらの業務に通算して二年以上従事していた(二)に定める実践研修修了者(サービス管理責任者、児童発達支援管理責任者、管理者又は相談支援専門員として現に従事している(二)に定める実践研修修了者を除く。)に対して行われる研修であって、別表第四に定める内容以上のものをいう。

引用部分の直前には、「サービス管理責任者、児童発達支援管理責任者、管理者若しくは相談支援専門員として現に従事している実践研修修了者」が置かれています。読み解くと、受講できるのは実践研修修了者であって、次のどちらかに当てはまる人です。

ルート要件
① 現に従事しているサービス管理責任者・児童発達支援管理責任者・管理者・相談支援専門員として現に従事している実践研修修了者。従事年数の要件はない
② 過去に従事していた更新研修受講開始日前5年間にこれらの業務に通算して2年以上従事していた実践研修修了者(①に当てはまる人を除く)

「更新研修には過去5年で通算2年の実務経験が必要」と一律に説明している記事が多いのですが、正確ではありません。 2年の要件がかかるのは②のルート、つまりいま現任ではない人です。現にサビ管として働いている人には年数要件はありません。

そして基礎研修だけを修了している人は、更新研修を受けられません。まず実践研修を修了する必要があります。実践研修の受講要件(告示第544号 第1号イ(2)(二))は次のとおりです。

  • a: 基礎研修修了者となった日以後、実践研修受講開始日前5年間に通算して2年以上、相談支援の業務または直接支援の業務に従事した者
  • b: 基礎研修受講開始日において実務経験者である者であって、基礎研修修了者となった日以後、実践研修受講開始日前5年間において通算して6月以上、サービス管理責任者の業務(指定障害福祉サービス基準第58条第2項から第5項までなどに規定する業務)に従事した者
  • c: 平成31年4月1日時点の旧告示に関する経過的な規定

b は「もともと実務経験を満たしている人が基礎研修を受けた場合、6月のOJTで実践研修に進める」というルートです。基礎研修と実践研修の関係、実務経験の数え方はサービス管理責任者の資格要件と研修で整理しています。

期限を過ぎたらどうなるか:「基礎研修修了者とみなす」

ここが法人にとっていちばん重い話です。告示第544号 第1号ニ。

イの(2)の柱書きに定める期日までに更新研修修了者とならなかった実践研修修了者又はロに定める期日までに更新研修修了者とならなかった旧サービス管理責任者研修修了者は、基礎研修修了者とみなし、イの(2)の規定にかかわらず、サービス管理責任者実践研修を改めて修了し、当該研修の課程を修了した旨の証明書の交付を受けた日に実践研修修了者となったものとする。

3つのことが書かれています。

  1. 期限を過ぎると「基礎研修修了者とみなす」。 実践研修修了者ではなくなるため、その時点からサービス管理責任者として配置できなくなります
  2. 復帰するには実践研修を改めて修了する。基礎研修からのやり直しではありません
  3. イの(2)の規定にかかわらず」とあるため、実践研修の受講要件(a・bのOJT期間)は問われません

「更新を落とすと基礎研修からやり直し」という説明を見かけますが、告示上はそうなっていません。 必要なのは実践研修の再受講です。ただし、実践研修の開催回数と時期は都道府県ごとに決まっているため、次の開催を待つあいだ配置できない期間が生じます。この空白は、配置基準を満たせないことによる減算に直結します。

なお、期限切れとは別に、やむを得ない事由でサービス管理責任者が欠けたときの取扱いが第1号ヘに置かれています。

やむを得ない事由によりサービス管理責任者が欠けた障害福祉サービス事業所等及び障害者支援施設にあっては、当該事由の発生した日から起算して一年間は、当該障害福祉サービス事業所等及び障害者支援施設において提供される障害福祉サービス又は施設障害福祉サービスの管理を行う者として配置される者であって、実務経験者であるもの(以下「みなしサービス管理責任者」という。)について、イ(2)に定める要件を満たしているものとみなす。

原則は1年間。さらにただし書きで、当該事由の発生した日以前から引き続き配置されている基礎研修修了者の場合は、実践研修修了者となるまでの間(発生日から起算して2年間に限る)まで延びると定めています。

「やむを得ない事由」は、想定されていない期限切れとは別のものです。 更新研修を受け忘れて失効したケースがこれに当たるかは、所轄自治体の判断になります。最初から失効させない設計にするしかありません。

児童発達支援管理責任者も、構造はまったく同じ

告示第230号(児発管)の第2号は、告示第544号と同じ組み立てです。

ロに定める児童発達支援管理責任者実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度とする同年度以降の五年度ごとの各年度の末日までに、児童発達支援管理責任者更新研修

受講対象者も、サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者・管理者・相談支援専門員として現に従事している実践研修修了者、または受講開始日前5年間にこれらの業務に通算2年以上従事していた実践研修修了者という、同じ2ルートです。

つまりサビ管の実務経験は児発管の更新研修に、児発管の実務経験はサビ管の更新研修に、それぞれ算入されます。多機能型でサビ管と児発管を兼ねている法人では、この点が効いてきます。

児発管とサビ管の要件の違いは児童発達支援管理責任者の要件(サビ管との違い)で整理しています。

旧研修修了者のみなしは、すでに終わっている

告示第230号 第3号は次のとおりです。

平成三十一年三月三十一日において旧告示第二号に定める要件を満たす者(以下「旧児童発達支援管理責任者研修修了者」という。)については、令和六年三月三十一日までの間は児童発達支援管理責任者として現に従事しているものとみなす。

サビ管側(告示第544号 第1号ロ)にも同じ規定がありますが、同じ日を「平成三十六年三月三十一日」と表記しています。平成36年3月31日=令和6年3月31日で、同じ日です。告示によって和暦の書き方が違うだけなので、読み替えて構いません。

いずれにせよ、旧制度の研修修了者に対するみなしは2024年3月31日で終了しています。 現在は経過措置として使えるものではありません。

法人でどう管理するか:本部が持つべきは4つの日付

ここまでを踏まえると、法人本部が押さえるべき情報が絞れます。職員1人につき4つの日付です。

持つべき情報なぜ必要か
① 基礎研修の修了日実践研修の受講要件(OJT期間)の起点
実践研修の修了日(と、その年度)更新研修の期限を決める唯一の起点
③ 更新研修の修了日(2回目以降はその年度)次の期限の起点になる
④ 現在の配置状況(サビ管/児発管/管理者/相談支援専門員のいずれか、いつから)更新研修の受講ルート(①現任か、②過去5年で2年か)の判定に必要

そのうえで、②または③の年度から「+5年度の3月31日」を自動で計算し、その半年前と3か月前にアラートを出す——ここまでできれば失効は起きません。

実際には、次のような状態になっている法人が多いのではないでしょうか。

  • 修了証は本人が保管していて、法人には写しがない
  • 誰が受講したかは、受講申込のメールを遡らないと分からない
  • 事業所ごとにExcelで管理していて、本部からは横断で見られない
  • 都道府県の募集通知は毎年時期が違い、気づいたときには締切が過ぎている

ある社会福祉法人様では、まず「修了証の写しを1か所に集める」ところから始めました。 それだけで、8人分の期限が1枚の表になりました。次の段階として、期限を計算式で持たせ、年度が変わるたびに「今年度が期限の人」が自動で上がってくる形に整えています。

最初から仕組みを作る必要はありません。 ②の実践研修修了年度さえ集まれば、期限は計算できます。まず集めることが先です。

まとめ

  • 根拠は告示第544号(サビ管)と告示第230号(児発管)。230号は題名が「こども家庭庁長官が定めるもの」に変わっている。直近改正は令和8年3月31日(令和8年4月1日適用)
  • 更新研修の期限は「修了日から5年」ではない実践研修を修了した年度の末日から5年後の3月31日。柱書き(翌年度=初年度の5年度目の末日)とただし書き(修了日+5年の属する年度の末日)の両方で計算しても同じ日になる
  • 同じ年度に修了していれば期限は同じ日。年度末に駆け込みで受講した人ほど、次の期限が早く来る
  • 更新研修を受けられるのは実践研修修了者のみ。①現に従事している人(年数要件なし)と、②受講開始日前5年間に通算2年以上従事していた人の2ルート。「一律に2年必要」は誤り
  • 期限を過ぎると基礎研修修了者とみなされ、サビ管として配置できなくなる。復帰は実践研修の再受講(基礎研修からのやり直しではない/OJT期間は不要)。ただし実践研修の開催は都道府県ごとの日程によるため、次の開催まで空白期間が生じる
  • やむを得ない事由による欠如は1年間、事由発生前から配置されている基礎研修修了者の場合は最長2年間のみなしがある
  • 旧研修修了者に対するみなしは2024年3月31日で終了済み
  • 法人が持つべきは職員1人につき基礎研修修了日・実践研修修了日(年度)・更新研修修了日・現在の配置状況の4つ。まず修了証の写しを1か所に集めるところから

参考にした一次情報

※研修の開催時期・申込方法・提出書類は都道府県ごとに異なります。受講の可否や失効後の取扱いについては、必ず所轄の都道府県・指定都市にご確認ください。本記事では単位数・減算率には触れていません。


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