「うちの事業所は(Ⅰ)と(Ⅱ)のどちらなのか」「常勤の人数は、パートの職員を入れて数えるのか」「勤続3年は、法人内の別の事業所で働いていた期間も入るのか」。福祉専門職員配置等加算は、単位数が小さく見えるぶん、割合の数え方があいまいなまま毎年の体制届に進んでしまいがちな加算です。
この加算は、日ごとの記録を足し上げて算定するタイプではなく、職員の資格・常勤か非常勤か・勤続年数という職員の情報が要件になります。要件を満たしているかどうかは、事業所の職員台帳と勤務形態一覧表で決まります。
この記事では、障がい福祉サービスの福祉専門職員配置等加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)について、厚生労働省の留意事項通知に書かれている要件を引用しながら、割合の計算の考え方、サービスごとの単位数、届出と記録で残すものを整理します。
この記事の前提(見た資料と版)
要件は、厚生労働省の留意事項通知「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成18年10月31日障発第1031001号)の、令和8年度改定時の新旧対照表の「改正後」の列を、令和8年11月7日に確認しました。単位数は、厚生労働省・こども家庭庁の「障害福祉サービス費等の報酬算定構造」(令和8年度見直し反映版)から、加算名の行と単位数の行を読み取っています。
この記事で確かめた通知には、届出の期限や様式、記録の様式は書かれていません。それらは、自治体の指定権者の案内と最新のQ&Aで確認してください。以下、条文の引用は原文のままで、弊社の整理と読み方は「弊社の整理」と書き分けます。単位数の計算例は、すべて弊社が置いた仮の数字です。
先に結論
- 福祉専門職員配置等加算は(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の3つ。(Ⅰ)と(Ⅱ)は資格を持つ常勤の従業者の割合(35%以上と25%以上)、(Ⅲ)は常勤の割合75%以上か勤続3年以上の常勤の割合30%以上のどちらか
- 割合の分母は、(Ⅰ)(Ⅱ)では「指定基準の規定により配置することとされている直接処遇職員として常勤で配置されている従業者の総数」。常勤とは、正規か非正規かを問わず、事業所が定める常勤の従業者が勤務すべき時間数に達している従業者
- 対象の資格は、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・公認心理師。通知の一部の項では作業療法士も加わる
- 勤続3年の数え方は、加算の申請を行う前月の末日時点。同一法人の他の事業所での勤務や、非常勤だった期間も含められる
- 単位数はサービスによって違う。日中系は15・10・6単位、宿泊型自立訓練と障害児入所施設は10・7・4単位(1日につき)、自立生活援助は1月につき450・300・180単位(共同生活援助などは原典で確認)
- 兼務の職員を割合の分母・分子にどう入れるかは、この記事で確かめた通知の範囲からは決まらない
対象サービスと単位数・区分
通知の構成:基本の取扱いを準用する
留意事項は、基本となる取扱いを1か所に書き、ほかのサービスの項では「準用する」と書く作りです。基本の取扱いは、報酬告示第5の3の福祉専門職員配置等加算の項にあり、(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の3つが書かれています。ほかの項は、次のように基本を準用しています。
| 報酬告示の箇所 | Ⅰ・Ⅱの資格 | Ⅲの要件 |
|---|---|---|
| 第5の3 | 4資格 | ア・イのいずれか |
| 第6の3 | 第5の3を準用 | 同左(生活介護等はⅠ・Ⅱと併算定可) |
| 第10の1の2 | 第5の3を準用 | 同左 |
| 第11の1の2 | 第5の3を準用 | 同左 |
| 第11の2の6 | 作業療法士を加えた5資格 | 第5の3の(Ⅲ)を準用 |
| 第12の9 | 作業療法士を加えた5資格 | 第5の3の(Ⅲ)を準用 |
| 第13の8 | 第5の3を準用 | 同左 |
| 第14の8 | 第5の3を準用 | 同左 |
この記事で確かめた抜粋では、報酬告示の「第◯の◯」がどのサービスに当たるかまでは通知の文から読み取れないものがあります。自事業所が表のどの行に当たるかは、報酬告示の該当の条で確認してください。ただし、第6の3の項には「指定生活介護等」という文言があります。
サービスごとの単位数
報酬算定構造から、加算名の行と単位数の行を読み取り、直前の見出しでサービス名が分かるものだけを表にしました。
| サービス | Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの単位数 | 算定の単位 |
|---|---|---|
| 生活介護サービス費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| 宿泊型自立訓練サービス費 | 10・7・4単位 | 1日につき |
| 機能訓練サービス費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| 生活訓練サービス費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| 就労移行支援サービス費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| 就労移行支援(養成)サービス費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| 就労継続支援A型サービス費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| 就労継続支援B型サービス費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| 就労選択支援サービス費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| 自立生活援助サービス費 | 450・300・180単位 | 1月につき |
| 児童発達支援給付費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| (旧)主として難聴児経過的児童発達支援給付費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| (旧)主として重症心身障害児経過的児童発達支援給付費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| (旧)医療型経過的児童発達支援給付費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| 放課後等デイサービス給付費 | 15・10・6単位 | 1日につき |
| 福祉型障害児入所施設給付費 | 10・7・4単位 | 1日につき |
| 医療型障害児入所施設給付費 | 10・7・4単位 | 1日につき |
表から外したものがあります。療養介護、施設入所支援、共同生活援助、短期入所は、読み取りで加算の行に別の加算が並んでいたり、同じページで見出しが切り替わっていたりして、値とサービスの対応を確かめきれませんでした。共同生活援助の単位数を知りたい方も多いと思いますが、この記事では値を書きません。報酬算定構造の原典の表で確認してください。
弊社の整理として、表の範囲では、日中系は15・10・6単位、宿泊型自立訓練と障害児入所施設は10・7・4単位という傾向が見えます。ただし、表にないサービスの値は、この記事では確かめていません。
また、この加算は(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)が別々の単位数を持ちます。小さな単位数でも、利用日数の分だけ積み上がるので、年間の請求額で見ると差は小さくありません。
算定要件:(Ⅰ)と(Ⅱ)は資格者の割合
(Ⅰ)は100分の35以上
(Ⅰ)の要件は、留意事項に次のとおりあります。
指定基準の規定により配置することとされている直接処遇職員として常勤で配置されている従業者の総数のうち、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士又は公認心理師である従業者の割合が100分の35以上であること。
読み方は、次の4点です。
- 分母は「指定基準の規定により配置することとされている直接処遇職員」のうち「常勤で配置されている従業者の総数」
- 分子は、そのうち社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師のいずれかである従業者
- 割合は100分の35以上(35%以上)
- 「直接処遇職員」の範囲(どの職種が入るか)は、この通知の引用部分には書かれていない。サービスの人員基準で、自事業所の職種を確認する
「常勤で配置されている従業者」の意味
なお書きに、常勤の定義があります。
「常勤で配置されている従業者」とは、正規又は非正規雇用に係わらず、各事業所において定められる常勤の従業者が勤務すべき時間数に達している従業者をいう。
ここが、数え方でいちばん誤解されやすい点です。
- 正規か非正規かは問わない。契約社員やパートの名称でも、事業所が定める常勤の勤務時間に達していれば、常勤として数える
- 基準は事業所ごとに定める「常勤の従業者が勤務すべき時間数」。法定の週40時間そのものではなく、事業所の就業規則などで決めた常勤の所定時間に達しているかを見る
- 「勤務すべき時間数に達している」ので、所定の時間に足りない働き方は、常勤としては数えられない
勤務時間の長さで常勤を判断する考え方は、勤務形態一覧表で人員基準を確認するときの常勤・非常勤の区分と同じ話です。基準の整理は、勤務形態一覧表と常勤換算の記事で確認できます。
(Ⅱ)は100分の25以上
(Ⅱ)は、割合の水準だけが違います。
社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士又は公認心理師である従業者の割合が100分の25以上であること。
分母は(Ⅰ)と同じ、常勤で配置されている直接処遇職員の総数です。(Ⅰ)は35%以上、(Ⅱ)は25%以上ですので、25%以上35%未満なら(Ⅱ)、35%以上なら(Ⅰ)に当たります。この記事で確かめた抜粋には、(Ⅰ)を算定していて同時に(Ⅱ)も算定できるといった扱いは書かれていません。要件の割合が違うことから、弊社では、どちらか1つを選ぶ区分と読んでいます(弊社の読み方)。
作業療法士が加わる項
報酬告示第11の2の6と第12の9の項では、対象の資格に作業療法士が入ります。
社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、作業療法士又は公認心理師である従業者の割合が100分の35以上であること。
この項の(Ⅱ)は100分の25以上です。同じ項の(Ⅲ)は、基本の項の(Ⅲ)を準用します。資格の範囲が、サービスによって4つか5つか違うので、有資格者の一覧を作るときは、自事業所の根拠の項を先に確認してください。
算定要件:(Ⅲ)は常勤の割合か、勤続年数の割合
(Ⅲ)は、資格ではなく、働き方と勤続年数で判断します。留意事項には、次の2つのどちらかに当たる場合とあります。
ア 常勤換算で見た、常勤の割合が100分の75以上
直接処遇職員として配置されている従業者の総数(常勤換算方法により算出された従業者数をいう。)のうち、常勤で配置されている従業者の割合が100分の75以上であること。
(Ⅰ)(Ⅱ)と分母が違う点に注意してください。
| 区分 | 分母 | 分子 |
|---|---|---|
| Ⅰ・Ⅱ | 常勤の直接処遇職員の総数 | 4資格(または5資格)の者 |
| Ⅲのア | 常勤換算した直接処遇職員の総数 | 常勤の従業者 |
(Ⅰ)(Ⅱ)は常勤の人だけを数えた総数、(Ⅲ)のアは常勤換算で出した総数が分母です。常勤換算の考え方は、前述の勤務形態一覧表の記事を参照してください。分子の「常勤で配置されている従業者」を人数で数えるか、常勤換算で数えるかは、この記事で確かめた通知の文言からは決まりません。自治体の案内で確認が必要です。
イ 勤続3年以上の常勤の割合が100分の30以上
(Ⅲ)のイは、常勤で配置されている直接処遇職員のうち、3年以上従事している従業者の割合が100分の30以上であること、という要件です(抽出した原文では「3」の文字が改行で落ちていますが、続くなお書きに「3年以上従事」と出てくることで確認できます)。
勤続年数の数え方は、なお書きにあります。まず、いつの時点で数えるかです。
加算の申請を行う前月の末日時点における勤続年数とし
基準日は、申請月の前月の末日です。たとえば、次の月の初めから算定したいなら、その前の月の末日時点で何年勤めているかを数えます。
次に、どこでの勤務を含めるかです。
当該事業所における勤続年数に加え同一法人の経営する障害福祉サービス事業を行う事業所(旧法施設を含む。)
当該事業所だけでなく、同一法人の経営する障害福祉サービス事業の事業所での勤続年数も加えられます。この文は、続けて次のように書かれています。
精神障害者生活訓練施設、精神障害者授産施設、精神障害者福祉ホーム、小規模通所授産施設、地域生活支援事業の地域活動支援センター等、障害者就業・生活支援センター、児童福祉法に規定する障害児通所支援事業を行う事業所、障害児入所施設、病院、社会福祉施設等においてサービスを利用者に直接提供する職員として勤務した年数を含めることができるものとする。
つまり、障がい福祉の事業所以外にも、病院や社会福祉施設などで「サービスを利用者に直接提供する職員」として勤務した年数を含められます。条件は「直接提供する職員として」という点です。事務や管理だけの勤務期間は、この文言からは含められるかが決まりません。
最後に、非常勤の期間です。
当該勤続年数の算定については、非常勤で勤務していた期間も含めることとする。
勤続年数に数えるときは、非常勤だった期間も入れて通算します。常勤の定義(所定の時間に達していること)と、勤続年数の数え方(非常勤期間も含む)は、別の話です。分母・分子の数え方と混ぜないように気をつけてください。
算定の考え方:仮の数字で割合を確かめる
次の数字は、すべて弊社が置いた仮の数字です。
(Ⅰ)(Ⅱ)の例
- 常勤で配置されている直接処遇職員:12人(仮)
- そのうち4資格のいずれかを持つ人:4人(仮)
4人 ÷ 12人 = 約33.3%です。25%以上なので(Ⅱ)の要件を満たし、35%以上ではないので(Ⅰ)の要件は満たしません。(Ⅰ)にするには、12人のうち35%以上が必要です。12人 × 0.35 = 4.2人ですから、5人(5 ÷ 12 = 約41.7%)が必要です。このように、人数の端数は切り上げて、必要な人数を出すと考えると、確認しやすくなります(弊社の整理)。
(Ⅲ)のアの例
- 直接処遇職員の常勤換算後の総数:14.0人(仮)
- そのうち常勤で配置されている従業者:12人(仮)
12 ÷ 14.0 = 約85.7%で、75%以上です。常勤換算後の総数が17.0人になったとすると、12 ÷ 17.0 = 約70.6%で、75%に届きません。パートの職員が増えて常勤換算の総数が増えると、割合は下がることが、この例で分かります。
(Ⅲ)のイの例
- 常勤で配置されている直接処遇職員:12人(仮)
- そのうち、基準日(申請前月の末日)時点で勤続3年以上の人:4人(仮)
4 ÷ 12 = 約33.3%で、30%以上です。3人だと3 ÷ 12 = 25%で届きません。12人 × 0.30 = 3.6人なので、4人が必要になります。
兼務の職員は、この記事の範囲では決まらない
「福祉専門職員配置等加算 常勤 兼務」で調べる方が多い点ですが、この記事で確かめた通知の範囲には、兼務の職員(複数の事業や職種を兼ねている職員)を分母・分子にどう入れるかは書かれていません。勤務形態一覧表の上でどう扱うかも含め、自治体の案内と最新のQ&Aで確認してください。
併算定:生活介護等では(Ⅲ)が別扱い
報酬告示第6の3の項には、併算定の取扱いが書かれています。
指定生活介護等においては、福祉専門職員配置等加算(Ⅰ)又は(Ⅱ)を算定している場合であっても、福祉専門職員配置等加算(Ⅲ)を算定することができる。
この文は「指定生活介護等」について、(Ⅰ)または(Ⅱ)を算定していても、(Ⅲ)を算定できると定めています。生活介護の事業所では、資格者の割合で(Ⅰ)か(Ⅱ)を取りつつ、常勤の割合か勤続年数で(Ⅲ)も取れる、という並びになります。
この文がわざわざ書かれていることから、ほかのサービスでは、(Ⅰ)(Ⅱ)と(Ⅲ)の併算定に別の取扱いがある可能性があります。ただし、この記事で確かめた抜粋には、そのほかのサービスの併算定のルールは書かれていません。自事業所のサービスについては、報酬告示の該当の条を確認してください(弊社の読み方)。生活介護の加算全体は、生活介護の加算一覧の記事に整理があります。
届出と算定開始
この記事で確かめた留意事項の抜粋に、届出の期限や様式を定めた文言はありません。書かれているのは、勤続年数を数える基準日が「加算の申請を行う前月の末日時点」であることです。これは、申請の月が決まると、数える日が前月末に決まる、ということを示しています。
弊社の整理として、次の順で進めると、基準日のずれを防げます。
- 算定を始めたい月を決める
- その前月の末日を基準日として、職員の資格・常勤の区分・勤続年数を確定する
- 割合を計算し、どの区分に当たるかを確かめる
- 自治体の様式で体制届を出す
体制届の様式・期限は自治体によって異なります。届出全般の流れは、体制届の記事で整理していますので、あわせてご覧ください。
記録として残すもの
福祉専門職員配置等加算には、利用者ごとの支援記録を要件とする文言はありません(確かめた抜粋の範囲)。要件はすべて職員の情報なので、職員に関する資料をそろえて残しておくことが記録の中心になります。以下は、通知の文言から読み取れる範囲での弊社の整理です。
| 残すもの | 要件との関係 | 通知の文言 |
|---|---|---|
| 資格の確認資料 | Ⅰ・Ⅱの分子 | 資格名が列挙されている |
| 常勤の勤務時間の定め | 常勤の判断 | 事業所が定める時間数 |
| 勤務形態一覧表 | 常勤・常勤換算 | 直接処遇職員、常勤換算 |
| 入職日と前職の職歴 | Ⅲのイ | 同一法人・病院などの年数 |
| 基準日時点の集計 | Ⅲのイ | 申請前月の末日時点 |
ポイントは3つです。
- 資格は、資格証の写しなどで確認できる状態にしておく。どの資料で確認するかは通知に書かれていないので、自治体の指導に合わせる
- 常勤の定義となる勤務時間を、就業規則などに明記しておく。「事業所で定める常勤の従業者が勤務すべき時間数」を、説明できる形にするため
- 勤続年数は、基準日を決めて集計し、集計表を残す。同一法人内の他の事業所や病院などでの勤務、非常勤の期間をどう通算したかが分かるようにしておく
算定できない場合・よくある誤り
通知の文言から、算定できない、または誤りやすい点を整理します。
- 割合が届かない:(Ⅰ)は35%、(Ⅱ)は25%、(Ⅲ)のアは75%、イは30%に届かなければ、その区分では算定できない
- 非常勤を常勤に入れてしまう:常勤は、事業所が定める常勤の従業者が勤務すべき時間数に達している従業者。時間数に達していなければ、常勤としては数えない
- 常勤か非常勤かの肩書きだけで判断する:正規か非正規かは問われない。肩書きより、勤務時間の実態で判断する
- 資格の範囲を取り違える:社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師の4資格が基本。作業療法士が入るのは、報酬告示第11の2の6と第12の9の項。それ以外の資格は、列挙されていない
- 勤続年数の基準日を取り違える:申請を行う月の前月の末日時点。申請日や算定開始日の時点で数えると、人数がずれることがある
- 常勤換算と人数を混ぜる:(Ⅲ)のアは分母が常勤換算した総数。(Ⅰ)(Ⅱ)の分母は常勤の従業者の総数
日々の記録・台帳でどう満たすか(弊社の整理)
この加算の要件は、職員の情報です。弊社の整理では、職員台帳を1つにまとめ、毎月の勤務実績から割合が自動で出る形にしておくと、算定の維持確認と届出の準備が楽になります。以下は、台帳に持たせるとよい項目の例です。
| 台帳の項目 | 使い方 | 満たす要件 |
|---|---|---|
| 資格の種類と取得日 | 4資格・5資格の判定 | Ⅰ・Ⅱ |
| 常勤の区分と所定時間 | 常勤の判定 | Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ |
| 入職日と前職の職歴 | 勤続年数の通算 | Ⅲのイ |
| 月ごとの勤務時間 | 常勤換算の計算 | Ⅲのア |
この台帳があれば、毎月、次の確認ができます。
- 常勤の直接処遇職員の人数と、そのうち有資格者の人数から、(Ⅰ)(Ⅱ)の割合を出す
- 常勤換算した総数と、常勤の従業者の数から、(Ⅲ)のアの割合を出す
- 基準日時点で3年以上の常勤の人数から、(Ⅲ)のイの割合を出す
- 退職や異動、非常勤から常勤への変更があった月は、割合を出し直す
要件は、算定を始めるときだけでなく、算定している間も満たし続ける必要があると考えるのが安全です(弊社の読み方。維持の確認の頻度までは、この記事の抜粋には書かれていません)。職員が1人入れ替わるだけで割合が動く小規模な事業所ほど、毎月の確認が効きます。
この記事で書いていないこと
次のことは、この記事で確かめた通知と報酬算定構造には書かれていないため、書いていません。
- 届出の期限・様式・添付書類:自治体の案内で確認
- 「直接処遇職員」に含まれる職種の範囲:サービスの人員基準で確認
- 兼務の職員の割合への入れ方:自治体の案内と最新のQ&Aで確認
- (Ⅲ)のアの分子を人数で数えるか常勤換算で数えるか:自治体の案内で確認
- 生活介護以外のサービスでの(Ⅰ)(Ⅱ)と(Ⅲ)の併算定:報酬告示で確認
- 表にないサービスの単位数:報酬算定構造の原典で確認
- 要件を満たさなくなったときの届出と減額の取扱い:自治体の案内で確認
まとめ
- 福祉専門職員配置等加算は(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の3区分。(Ⅰ)は4資格(一部の項は作業療法士を加えた5資格)の常勤者が100分の35以上、(Ⅱ)は100分の25以上
- 分母は、指定基準で配置される直接処遇職員のうち常勤で配置されている従業者の総数。常勤とは、事業所が定める常勤の勤務時間数に達している従業者で、正規・非正規は問わない
- (Ⅲ)は、常勤換算した総数に占める常勤の割合75%以上(ア)か、常勤のうち勤続3年以上の割合30%以上(イ)のどちらか
- 勤続年数は申請を行う前月の末日時点で数える。同一法人の他の事業所や病院などで直接サービスを提供した年数と、非常勤だった期間も含められる
- 生活介護等では、(Ⅰ)または(Ⅱ)を算定していても(Ⅲ)を算定できる
- 単位数は、日中系が1日につき15・10・6、宿泊型自立訓練と障害児入所施設が10・7・4、自立生活援助が1月につき450・300・180。共同生活援助などは、サービスごとに原典で確認する
- 兼務の扱い、届出の期限・様式は、確かめた通知の範囲からは決まらない。自治体の案内と最新のQ&Aで確認する
- 記録の中心は職員台帳。資格、常勤の定め、入職日と職歴、基準日時点の集計を残す
参考にした一次情報
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について(令和8年度改定時の新旧対照表)|厚生労働省:福祉専門職員配置等加算の取扱い(改正後の列)
- 障害福祉サービス費等の報酬算定構造(令和8年度見直し反映版)|厚生労働省・こども家庭庁:福祉専門職員配置等加算の単位数
留意事項は令和8年度改定時の新旧対照表の「改正後」の列を、令和8年11月7日に確認しました。報酬算定構造は表の読み取りのため、単位数は原典の表で確かめてください。本記事は通知の構造を整理したもので、個別の事業所の算定の可否を判断するものではありません。具体的な判断は、指定権者である自治体にご確認ください。
資格・常勤・勤続年数の集計を、届出の時期のたびに手作業で組み直していませんか
パレットテクノロジーズは、社会福祉法人様のデジタル化を「現地現物」で伴走支援しています。職員の資格、常勤の区分、入職日や前職の職歴を1つの台帳で持ち、割合を毎月自動で確認できる状態に整えるところからご一緒します。ITに詳しい職員がいらっしゃらなくても大丈夫です。