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リハビリテーションマネジメント加算|イ・ロ・ハの違いと算定要件

「この利用者は、同意を得てから6か月を過ぎたので(2)でいいのか」「ハは、栄養や口腔の加算と一緒に取れないと聞いたけれど、どれと取れないのか」「リハビリテーション会議に、医師は必ず出なければいけないのか」。

リハビリテーションマネジメント加算は、通所リハビリテーションでも訪問リハビリテーションでも、リハビリテーション事業所の収入を支える柱の1つです。そのぶん、区分(イ・ロ・ハ)と期間((1)と(2))の組み合わせ、会議、説明と同意、LIFEへの提出と、確かめることが多い加算でもあります。月ごとに、どの区分で請求できるかの判断が必要になり、判断の根拠となる記録が事業所のあちこちに散らばりがちです。

この記事では、この加算の算定要件を、厚生労働省の通知・告示・Q&Aの原文に沿って整理します。原文から言えることと、この記事で確かめた範囲からは決まらないことは、分けて書きます。

この記事の前提(見た資料と版)

この記事は、次の資料を令和8年11月7日に確認した内容をもとにしています。

  • 留意事項通知(平成12年老企第36号)の、令和6年度改定時の新旧対照表(抄)の「新」の列
  • 令和6年3月の告示改正(厚生労働省告示第86号)の新旧対照表の「改正後」の列
  • 令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1、令和6年3月15日)
  • 介護報酬の算定構造(令和8年6月改定反映版)

令和8年6月施行の改定で、この加算の本体が変わっていないことは、弊社で確認しました。ただし、令和7年中の通知改正の反映は確認できていません。実際に算定する前に、最新のQ&Aと、事業所の所在地の自治体の案内もあわせて確かめてください。

この記事で書く範囲にも限りがあります。通所リハビリテーションのイ・ロの大臣基準(会議や説明・同意などの要件の本文)は、今回確認した抜粋には入っていません。

先に結論

  • この加算は、多職種が共同して、リハビリテーションが質の高い形で提供できているかを継続的に管理していることを評価するものです(留意事項)。
  • 訪問リハビリテーションは(イ)と(ロ)の2区分、通所リハビリテーションは(イ)(ロ)(ハ)の3区分で、通所はそれぞれに(1)と(2)があります。(1)と(2)を分けるのは、計画の説明に同意を得た日の属する月から6月以内かどうかです。
  • 「同意を得た日」は、初めて計画を作成して同意を得た日です。計画を見直した際の同意の日ではありません。
  • 6月を超えて(1)に戻れるのは、状態の変化に伴う、やむを得ない理由があるなど、限られた場合です。
  • (ロ)と(ハ)にあたる要件として、厚生労働省への情報の提出はLIFEを用いて行います。
  • (ハ)を算定している間は、栄養アセスメント加算は算定しません。通所の注には、(ハ)と栄養・口腔の加算を同時に算定しない旨も書かれています。
  • 利用者への説明に医師が関わる加算(1月につき270単位)が別にあります。

この加算は何か

留意事項は、この加算の趣旨を次のように書いています。

リハビリテーションマネジメント加算は、リハビリテーションの質の向上を図るため、多職種が共同して、心身機能、活動・参加をするための機能について、バランス良くアプローチするリハビリテーションが提供できているかを継続的に管理していることを評価するものである。

ポイントは3つです。

  1. 評価されているのは、リハビリテーションを提供したことそのものよりも、提供できているかを継続的に管理していることです。
  2. 「多職種が共同して」とあるので、リハビリ職だけで完結する管理は想定されていません。
  3. 「心身機能」と「活動・参加」の両方にバランス良く働きかけることが、管理の中身として示されています。

SPDCAサイクルの構築を含む実務は、別の通知(「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養、口腔の実施及び一体的取組について」)も参照するように書かれています。計画書の様式や、説明・同意の実務は、リハビリテーション計画書の記事で整理しています。この記事では、加算の算定要件にしぼって書きます。

対象サービスと区分、単位数

区分の全体像

サービス区分期間の分け方
訪問リハビリテーション(イ)(ロ)区分は2つ
通所リハビリテーション(イ)(ロ)(ハ)それぞれ(1)と(2)

通所の(1)と(2)は、令和6年3月の告示で、(ハ)について次のように書かれています。(1)は、通所リハビリテーション計画を利用者またはその家族に説明し、利用者の同意を得た日の属する月から起算して6月以内の期間のリハビリテーションの質を管理した場合です。(2)は、その日の属する月から起算して6月を超えた期間のリハビリテーションの質を管理した場合です。留意事項は、イ・ロ・ハのそれぞれに(1)と(2)があるものとして書かれています。

単位数

介護報酬の算定構造(令和8年6月改定反映版)から、訪問リハビリテーション費の単位数は次のとおりです。

区分単位数備考
(イ)1月につき180単位訪問リハビリテーション
(ロ)1月につき213単位訪問リハビリテーション
医師の説明・同意1月につき270単位上記に加えて算定

通所リハビリテーション費の単位数は、同じ算定構造の表で、同意日の属する月から6月以内と6月超に分かれて次のとおりです。

区分6月以内(1)6月超(2)
(イ)560単位240単位
(ロ)593単位273単位
(ハ)793単位473単位

いずれも1月につきの単位数です。このほかに、事業所の医師が利用者またはその家族に説明し、利用者の同意を得た場合は、1月につき270単位が別に加算されます(算定構造の表では別の列に載っています)。

医師の説明・同意の加算は、通所の告示の文言にも、次のとおり書かれています。

さらに、通所リハビリテーション計画について、指定通所リハビリテーション事業所の医師が利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得た場合、1月につき270単位を加算する。

訪問リハビリテーションの告示にも、同じ形の定めがあります。

訪問リハビリテーション計画について、指定訪問リハビリテーション事業所の医師が利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得た場合、1月につき270単位を加算する。

説明をしたのが医師かどうかで、この加算の算定可否が決まります。医師の関与は、この点で記録に残す必要があります。

算定要件

同意を得た日の考え方

(1)と(2)の境目になる「同意を得た日」について、留意事項は次のように書いています。

本加算における、「同意を得た日」とは、通所リハビリテーションサービスの利用にあたり、初めて通所リハビリテーション計画を作成して同意を得た日をいい、当該計画の見直しの際に同意を得た日とは異なることに留意すること。

つまり、計画を見直すたびに同意を取り直しても、6月の数え始めはずれません。数え始めは、最初の計画で同意を得た日の属する月です。

また、Q&A(問88)では、通所リハビリテーションの提供がない月でも、同意だけを得ていれば加算が取れるかが問われています。答えは次のとおりです。

リハビリテーションマネジメント加算は、「通所リハビリテーション計画を利用者又はその家族に説明し、利用者の同意を得た日の属する月」から取得することとしているため、通所リハビリテーションの提供がなくても、通所リハビリテーションの提供開始月の前月に同意を得た場合は、当該月より取得が可能である。

提供開始月の前月に同意を得ていれば、その月から取得できる、という内容です。

利用の途中から算定を始めることについては、問86で「可能」とされています。そのうえで、同意を得た日の属する月から6月を超えている場合の扱いが次のように書かれています。

通所リハビリテーションの利用開始時に利用者の同意を得た日の属する月から6月間を超えた後にリハビリテーションマネジメント加算を算定する場合は、原則としてリハビリテーションマネジメント加算(イ)、(ロ)、(ハ)の(Ⅱ)を算定する。

6月を超えたあとに、(1)へ戻れる場合

サービスを終了して、病院への入院や他の居宅サービスの利用を経て、同じ事業所を再び利用する場合が、留意事項に書かれています。

利用者の同意を得た日の属する月から起算して6月を超えた場合であって、指定通所リハビリテーションのサービスを終了後に、病院等への入院又は他の居宅サービス等の利用を経て、同一の指定通所リハビリテーション事業所を再度利用した場合は、リハビリテーションマネジメント加算イ⑴、ロ⑴、ハ⑴を再算定することはできず、加算イ⑵、ロ⑵、ハ⑵を算定すること。

ただし書きがあります。

ただし、疾病が再発するなどにより入院が必要になった状態又は医師が集中的な医学的管理を含めた支援が必要と判断した等の状態の変化に伴う、やむを得ない理由がある場合であって、利用者又は家族が合意した場合には、加算イ⑴、ロ⑴、ハ⑴を再算定できるものであること。

つまり、原則は(2)に進んだままです。(1)に戻せるのは、状態の変化に伴うやむを得ない理由があり、かつ利用者または家族が合意した場合に限られます。「やむを得ない理由」にあたるかどうかは、医師の判断と、その根拠となる記録で説明できる状態にしておく必要があります。

6月の間に、会議を減らして(2)にできるか

問87は、(1)を算定している間に、同意から6月がたつ前に、会議の開催は不要と医師が判断した場合を想定しています。答えは明快です。

したがって、利用者の同意を得た月から6月が経過していない時点で、会議の開催頻度を減らし、(イ)、(ロ)、(ハ)の(2)を算定することはできない。

(1)から(2)への切り替えは、6月が過ぎたときに行うもので、医師の判断や会議の回数を減らすことでは前倒しできません。

なお、会議を月に何回開くかを定めた文言は、この記事で確かめた告示と留意事項の範囲には見当たりません。問87の質問文には「月1回のリハビリテーション会議の開催」とありますが、これは質問の前提で、開催頻度の定めそのものではありません。頻度の確認は、自治体と、通所のイ・ロの大臣基準の原文で行ってください。

訪問リハビリテーションのイ・ロの要件

令和6年3月の告示(大臣基準)には、訪問リハビリテーション費におけるリハビリテーションマネジメント加算の基準が書かれています。(イ)の要件のうち、確認できた4つを挙げます。

1つ目は、リハビリテーション会議を開催し、情報を共有して、内容を記録することです。

リハビリテーション会議(指定居宅サービス等基準第八十条第七号に規定するリハビリテーション会議をいう。以下同じ。)を開催し、リハビリテーションに関する専門的な見地から利用者の状況等に関する情報を構成員(同号に規定する構成員をいう。以下同じ。)と共有し、当該リハビリテーション会議の内容を記録すること。

2つ目は、計画について、作成に関与した者が説明し、同意を得ることです。

訪問リハビリテーション計画(指定居宅サービス等基準第八十一条第一項に規定する訪問リハビリテーション計画をいう。以下同じ。)について、当該計画の作成に関与した医師、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得ること。ただし、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が説明した場合は、説明した内容等について医師へ報告すること。

3つ目は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が、介護支援専門員に対して、リハビリテーションの専門的な見地から、利用者の有する能力、自立のために必要な支援方法、日常生活上の留意点に関する情報提供を行うことです(告示の文言を要約しました)。

4つ目は、上記の基準に適合していることを確認し、記録することです。

⑴から⑸までに掲げる基準に適合することを確認し、記録すること。

(ロ)は、(イ)の基準を満たしたうえで、さらに別の基準を満たすものです。

イ⑴から⑹までに掲げる基準のいずれにも適合すること。

(ロ)の2つ目の基準の本文は、今回確認した抜粋では省略(略)になっており、中身は確認できていません。ただし、留意事項には、(ロ)の算定要件として厚生労働省への情報の提出があり、LIFEを用いて行うことが書かれています。

リハビリ職が利用者の居宅を訪問し、従業者や家族に指導・助言を行う場合の頻度については、通所リハビリテーションのQ&A(問78)が出ています。

訪問頻度については、利用者の状態等に応じて、通所リハビリテーション計画に基づき適時適切に実施すること。

訪問の頻度は「何回」と決まっているのではなく、計画に基づいて、利用者の状態に応じて決める、という答えです。

リハビリテーション会議の構成員と運営

留意事項は、会議の構成員を次のように書いています。

リハビリテーション会議の構成員は、利用者及びその家族を基本としつつ、医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、介護支援専門員、居宅サービス計画の原案に位置付けた指定居宅サービス等の担当者、看護師、准看護師、介護職員、介護予防・日常生活支援総合事業のサービス担当者及び保健師等とすること。また、必要に応じて歯科医師、管理栄養士、歯科衛生士等が参加すること。

家族の参加が難しい場合の扱いも書かれています。

なお、利用者の家族について、家庭内暴力等により参加が望ましくない場合や、遠方に住んでいる等のやむを得ない事情がある場合においては、必ずしもその参加を求めるものではないこと。

欠席者がいた場合の対応も、次のとおりです。

また、リハビリテーション会議の開催の日程調整を行ったが、構成員がリハビリテーション会議を欠席した場合は、速やかに当該会議の内容について欠席者との情報共有を図ること。

つまり、日程調整をしたこと、欠席者がいたこと、会議の内容を欠席者に伝えたこと、までが記録の対象になります。

会議は、テレビ電話装置等を活用して行うこともできます。

リハビリテーション会議は、テレビ電話装置等(リアルタイムでの画像を介したコミュニケーションが可能な機器をいう。以下同じ。)を活用して行うことができるものとする。ただし、利用者又はその家族(以下この⑤において「利用者等」という。)が参加する場合にあっては、テレビ電話装置等の活用について当該利用者等の同意を得なければならない。

利用者や家族が参加する会議をテレビ電話で行うときは、その同意を得たことも記録に残す必要があります。

また、訪問と通所の両方を、別の事業者から受けている利用者について、問83は、会議の合同開催を認めています。

居宅サービス計画に事業者の異なる訪問リハビリテーションと通所リハビリテーションの利用が位置づけられている場合であって、それぞれの事業者が主体となって、リハビリテーションに関する専門的な見地から利用者の状況等に関する情報を構成員と共有し、リハビリテーション計画を作成等するのであれば、リハビリテーション会議を合同で実施しても差し支えない。

医師の関与

「医師の参加」について、確認できた範囲で整理すると次のとおりです。

場面医師の関わり根拠
会議の構成員構成員の1つに挙がっている留意事項
計画の説明(訪問のイ)作成に関与した医師等が説明、PT等が説明したら医師へ報告告示
医師による説明・同意の加算医師が説明し同意を得ると1月につき270単位告示
6月超の(1)への戻り医師が集中的な医学的管理の必要を判断した場合など留意事項

留意事項には、「構成員は医師をはじめとする関係職種とする」という形で医師が挙がっていますが、医師が会議に必ず出席しなければならないとまでは、この抜粋からは読み取れません。通所のイ・ロの大臣基準に、医師の参加についての定めがあるかは、今回確認した範囲に入っていません。医師の参加の要否は、事業所の指定先の自治体に確認することをお勧めします。

説明と同意の方法

利用者・家族への説明の方法について、問81が答えています。

利用者又はその家族に対しては、原則面接により直接説明することが望ましいが、遠方に住む等のやむを得ない理由で直接説明できない場合は、電話等による説明でもよい。

同意については、別に次のとおり書かれています。

ただし、利用者に対する同意については、書面等で直接行うこと。

つまり、説明は電話でも認められる場合がありますが、同意は書面等で直接得る、という整理です。説明の方法と同意の方法は、分けて記録に残す必要があります。リハビリテーション計画書の様式については、問91が次のように答えています。

様式は標準例をお示ししたものであり、同様の項目が記載されたものであれば、各事業所で活用されているもので差し支えない。

LIFEへの提出

厚生労働省への情報の提出は、LIFEを用います。留意事項(通所リハビリテーションの項)には、次のとおり書かれています。

大臣基準告示第25号ロ及びハに規定する厚生労働省への情報の提出については、LIFEを用いて行うこととする。

これは、通所では(ロ)と(ハ)にあたる要件です。(イ)には、この提出は含まれていません。また、LIFEの活用についても、次のように書かれています。

サービスの質の向上を図るため、LIFEへの提出情報及びフィードバック情報を活用し、SPDCAサイクルにより、サービスの質の管理を行うこと。

提出する情報や頻度は、別の通知(「科学的介護情報システム(LIFE)関連加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」)を参照するように書かれています。LIFEのデータ提出の実務は、LIFE関連加算のデータ提出の記事で整理しています。

(ハ)の追加要件:栄養・口腔との一体的取組

(ハ)には、リハビリテーション・栄養・口腔の一体的取組が加わります。留意事項は、共有する情報について、次のように書いています。

リハビリテーション、口腔、栄養の一体的取組についての基本的な考え方は別途通知(「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養、口腔の実施及び一体的取組について」)を参考とし、関係職種間で共有すべき情報は、同通知の様式1-1を参考とした上で、常に当該事業所の関係職種により閲覧が可能であるようにすること。

つまり、(ハ)では、関係職種が常に閲覧できる状態で情報を持つことが求められます。栄養アセスメントと口腔の健康状態の評価の考え方は、それぞれ栄養アセスメント加算、口腔機能向上加算と同様と書かれています。

届出と算定開始

令和6年3月の告示には、訪問リハビリテーション費の注として、届出の形式が書かれています。

電子情報処理組織を使用する方法により、都道府県知事に対し、老健局長が定める様式による届出を行った指定訪問リハビリテーション事業所の医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士その他の職種の者が共同し、継続的にリハビリテーションの質を管理した場合は、リハビリテーションマネジメント加算として、次に掲げる区分に応じ、1月につき次に掲げる単位数を所定単位数に加算する。

届出は、電子情報処理組織を使って、都道府県知事に対して、老健局長が定める様式で行う、ということです。通所リハビリテーションの注にも、同じ趣旨の定めがあります。

届出の受付日と算定の開始月の関係、添付書類、自治体ごとの運用は、今回確認した範囲には入っていません。事業所の所在地の自治体の案内を確認してください。

算定の起点については、前の節のとおり、通所では同意を得た日の属する月です。

記録として残すもの

原文の文言から、記録を残す必要があると言えるものは、次のとおりです。

記録するもの原文から言えること
会議の内容訪問(イ)の基準に「記録すること」
基準を満たした確認訪問(イ)の基準に「確認し、記録すること」
欠席者への情報共有留意事項に「速やかに…情報共有」
テレビ電話使用の同意利用者等の同意を得なければならない
計画への同意書面等で直接行うこと(問81)
LIFEへの提出(ロ)と(ハ)の要件

上の表で「記録すること」と明記されているのは、会議の内容と基準適合の確認です。それ以外の項目は、実施したことを後から説明するための記録として必要になる、というのが弊社の整理です。運営指導で何が見られるかは、この記事の抜粋からは決まりません。

算定できない場合・よくある誤り

原文に根拠があるものを挙げます。

1. 6月を超えた(2)を、(1)で請求する

同意を得た日の属する月から6月を超えているのに(1)を請求することはできません。数え始めは、最初の計画への同意日です。計画の見直しの同意日から数え直してはいけません。

2. 会議の回数を減らして、6月の前に(2)にする

問87のとおり、できません。

3. (ハ)と、栄養・口腔の加算の重複

通所の注には、次のように書かれています。

ただし、次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算は算定せず、注15又は注18⑴若しくは⑵㈡を算定している場合は、リハビリテーションマネジメント加算(ハ)は算定しない。

注15は栄養アセスメント加算、注18は口腔機能向上加算の注にあたります。注15の側にも、次の定めがあります。

ただし、当該利用者が栄養改善加算の算定に係る栄養改善サービスを受けている間及び当該栄養改善サービスが終了した日の属する月並びにリハビリテーションマネジメント加算(ハ)を算定している場合は、算定しない。

(ハ)を算定している間は、栄養アセスメント加算は算定しません。口腔機能向上加算にも、(ハ)を算定しているときに算定しない区分があることが、告示に書かれています(区分の詳細は、口腔機能向上加算の原文で確認してください)。

4. 同じ月に複数の区分を請求する

告示の注には、区分のうちいずれかを算定している場合は、その他の区分は算定しない、という趣旨の定めがあります。

ただし、次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算は算定しない。

5. 区分の選び方で迷ったとき

次の3点は、Q&Aで、いずれも「可能」とされています。

  • 問82:同じ事業所の中で、利用者ごとに異なる区分を算定すること
  • 問84:同じ利用者について、要件を満たせるかどうかで、月ごとに算定する区分(イ・ロ・ハ)を選ぶこと
  • 問85:同じ利用者に、複数の事業所が別々に通所リハビリテーションを提供している場合、それぞれが要件を満たせば各々算定できること(ただし、複数事業所の利用が認められる事情があるかには十分留意すること、という条件が付いています)

日々の記録・台帳でどう満たすか(弊社の整理)

ここからは、原文の定めではなく、弊社の整理です。仮の数字を使った例も、弊社が置いたものです。

この加算の管理で困るのは、利用者ごとに、月ごとに、判断する項目が多いことです。原文から読める判断の軸は、次の5つです。

  1. 初めて計画に同意を得た日(6月の数え始め)
  2. 今月が(1)の期間か(2)の期間か
  3. 今月、会議を開いたか、誰が出席したか
  4. 今月、説明・同意を誰がいつ行ったか(医師か、リハビリ職か)
  5. LIFEへの提出は済んでいるか((ロ)(ハ)の場合)

これを、利用者ごとの台帳にまとめておくと、請求前の確認が1か所で済みます。

仮の例:ある利用者について、最初の計画に同意を得た日が4月15日だったとします(仮の数字)。同意日の属する月から起算して6月以内とは、起算の月を1か月目と数えれば、4月から9月までの6か月です。10月からは(2)の期間になります。ただし、起算の月を1か月目と数えるかどうかは、今回確かめた文言だけでは断定できません。実際の請求では、自治体の案内で確認してください。

台帳には、次の列があると、月ごとの判定に使えます(弊社の例)。

列入れる内容
最初の同意日初めて計画に同意を得た日
期間の判定(1)か(2)か。再算定の理由があれば記載
会議の記録開催日・出席者・欠席者への共有日
説明と同意説明者の職種・方法・同意の日
提出の記録LIFEへの提出日

複数の事業所を利用している利用者や、月ごとに区分を変える利用者がいる場合は、台帳の確認が特に重要になります。記録が紙とシステムに分かれていると、請求の直前に探す手間が増えます。会議の記録、説明・同意の記録、LIFEの提出の記録を、利用者ごとに1つの画面で見られる状態にしておくと、月次の確認が楽になります。

この記事で書いていないこと

次のことは、今回確認した範囲に入っていないか、決まらないため、この記事では書いていません。

  • 通所のイ・ロの大臣基準の本文:今回の抜粋に入っていません
  • 会議の開催頻度:確認した告示・留意事項の範囲に定めを見つけられませんでした
  • 医師の会議への参加の要否:通所の基準に定めがあるか確認できていません
  • 届出の受付日と算定開始月の関係:自治体の案内を確認してください
  • 令和7年中の通知改正の反映:確認できていません

まとめ

  • リハビリテーションマネジメント加算は、リハビリテーションが提供できているかを継続的に管理していることを評価する加算です
  • 訪問は(イ)(ロ)の2区分、通所は(イ)(ロ)(ハ)の3区分で、通所はそれぞれ(1)と(2)があります。訪問の単位数は(イ)180単位、(ロ)213単位、通所は(イ)560・240、(ロ)593・273、(ハ)793・473単位(左が6月以内、右が6月超)で、医師の説明・同意は訪問・通所とも別に270単位です
  • (1)と(2)は、最初に計画へ同意を得た日の属する月から6月以内かどうかで分かれ、計画を見直したときの同意日は数え始めになりません
  • 6月前に会議を減らして(2)にすることはできません。6月を超えたあとに(1)へ戻れるのは、状態の変化に伴うやむを得ない理由があり、利用者または家族が合意した場合です
  • (ロ)と(ハ)にあたる要件として、厚生労働省への情報の提出はLIFEを用います
  • (ハ)を算定している間は、栄養アセスメント加算は算定しません
  • 説明は電話等でも認められる場合がありますが、同意は書面等で直接行います
  • 会議の頻度と医師の参加の要否は、今回の範囲からは決まりません。自治体と原本で確認してください

参考にした一次情報

留意事項・告示・Q&Aは、令和8年11月7日に確認した、令和6年度改定時の資料によります。令和7年中の通知改正の反映は確認していません。本記事は通知の構造を整理したもので、個別の事業所の請求が適切かどうかを判断するものではありません。具体的な判断は、事業所の所在地の自治体にご確認ください。


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阪本翔太

阪本翔太

奈良県の中小企業診断士 & ITストラテジスト。 公的機関や大学などで講師もしています。 地方でがんばる人をITで後押ししたい。

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