補助金

【2022年度最新版】IT導入補助金の採択率を上げるポイントを完全解説

※2023/3/3更新をしました!

目次

はじめに

7/14に交付決定しました「IT導入補助金通常枠(A・B類型)2次締切」において、幣事務所がご支援させて頂いた企業様の申請が採択されましたので、(1件中1件)

その際に中小企業診断士として、IT専門家として感じたこと、採択のポイントだと感じたことを記事にしておきます。

「私たちの支援が届かない企業様においても、ITを活用して価値のあるお仕事に集中してほしい」という思いで記事にしました。

「補助金があるからITを使ってみようか」そんなきっかけでも良いのです。

ITって分かりにくいもの、とっつきにくいものです。だからこそ、興味を持ってIT導入補助金を活用しようとしている姿勢は素晴らしいです。

補助金を入口にすると「補助金ありきでIT導入をするのはいかがなものか、それだとIT導入が目的になってしまうではないか。」というお声があるのも重々承知しております。

幣事務所でも「ITは経営課題を解決する手段に過ぎない」というスタンスを一貫しております。ITを導入することが目的ではなく、その先の経営課題を解決することが重要なのです。

きっかけは補助金でも良いではないですか。

その代わり、ITツールを実際に導入する際には、

“どんな経営課題を解決したいからどのITツールを選定するのか”

ここに関しては、今一度立ち止まってよく考えて頂きたいと思います。

ITに限ったことではないですが、課題の設定がクリティカルなものになっていると、解決策の効果を振り返ることができますし、効果が出る可能性も高いです。

IT導入補助金を通じて、事業様のITを利用するハードルが下がり、“ITって便利だな”と感じてもらえることを期待しております。

 

IT導入補助金の採択率について

2022年度のIT導入補助金に関しては、今までデジタル化基盤導入枠が1~4次締切まで終わっており、通常枠(A・B類型)については1~2次締切まで終わっています。

枠や型ごとの違いについては後述しますが、一貫してデジタル化基盤導入類型の採択率が高いことが伺えます。

つまり、政府としても中小企業に対してデジタル化基盤導入類型にあてはまるITツールの導入を促したいと思っているということです。

IT導入補助金の事業について

IT導入補助金の事業目的について

IT導入補助金の「交付申請の手引き」から引用します。

https://www.it-hojo.jp/r03/doc/pdf/r3_application_manual.pdf

令和元年度補正(令和四年度繰越)IT導入補助金の通常枠(A・B類型)では、独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下「中小機構」という。)が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革、被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)に対応するため、中小企業・小規模事業者等が生産性の向上に資するITツール(ソフトウェア、サービス等)を導入するための事業費等の経費の一部を補助等することにより、中小企業・小規模事業者等の生産性向上を図ることを目的とします。
令和3年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業では、「デジタル化基盤導入類型」及び「複数社連携IT導入類型」の2類型を設け、新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者等を支援するとともにインボイス制度への対応も見据えつつ、企業間取引のデジタル化を強力に推進するため、「通常枠」よりも補助率を引き上げて優先的に支援します。

これを私なりの解釈で説明すると、以下のようになります。

 

日本においてはとにかく人材不足が深刻です。被雇用者の多様な働き方を尊重したり、働く意欲を削がないように様々な法改正などの制度変更を行っています。

その制度変更に伴って、企業側の負担が増えるケースもありますが、ITツールを活用して生産性を上げることで、何とか対応してもらいたいのです。

ITツールを活用してくれるなら、導入費用を国が一部負担します。

また、デジタル化基盤導入型では、きたるインボイス制度に対応できるように、“会計・受発注・決済・EC”などのITツールを導入してくれると補助率を優遇します。(採択率も?)

その他、企業間取引について紙とかFAXとか無くさないと生産性はなかなか上がらないのでデジタル化して欲しいのですが、

デジタル化するには、自社だけでなく取引先の協力も必要であり、連携企業が同時にデジタル化することが好ましいです。

なので、複数社が連携してIT導入を行う場合は、補助率を優遇します。(採択率も?)

 

IT導入補助金の種類について

前述したように、IT導入補助金には下記のような4種類が有り、ITツールの持つ機能(プロセス)によって、どの種類の補助金が利用できるかが決まります。

・通常枠A類型
⇒1プロセス以上

・通常枠B類型
⇒4プロセス以上

・デジタル化基盤導入類型
⇒会計・受発注・決済・ECのうち1機能以上

・複数社連携IT導入類型
⇒会計・受発注・決済・ECのうち1機能以上、複数社での連携

 

通常枠におけるプロセスとは、下記の業務プロセスのことを指します。
※汎用プロセスについて、単体のみではIT補助金の対象にならず、業務プロセス+汎用プロセスであれば、2プロセスとカウントします。

ちなみに業種特化型プロセスとは、製造業の設計業務におけるITツール(CADソフト)などが当てはまります。

補助対象経費について

補助対象となる経費

補助額や補助率などは、下記をご確認ください。

ソフトウェアの買い切りの場合は見積書を貰って一括で支払うので分かりやすいと思うのですが、最近サブスクリプション型(毎月課金)のITツールが増えてきました。

その場合は、上記のクラウド利用費というものが当てはまります。

例)毎月5万円のソフトウェアの利用料

クラウド利用料1年分の場合
5万円 × 12か月 = 60万円

クラウド利用料2年分の場合
5万円 × 24か月 = 120万円

 

補助対象とならない経費

通常枠の場合、公募要領参照

https://www.it-hojo.jp/r03/doc/pdf/r3_application_guidelines.pdf

(ア) 1つのプロセスの中で幅広く業務をカバーするものではなく、入力したデータを単純計算にて帳票やグラフ・表等に印刷するまたは画面等に表示する等、単一の処理を行う機能しか有しないもの。(例:業務プロセス共P-02であれば、会計業務全般カバーする機能を有するものではなく、請求書作成機能のみのソフトウェアなど)
(イ) すでに購入済のソフトウェアに対する増台や追加購入分のライセンス費用、また既存ソフトウェアに対するリビジョンアップのための費用。
(ウ) ホームページと同様の仕組みのもの(情報の入力、保存、検索、表示等の簡易的な機能しかないもの。)ただし、分析機能や指示機能、演算処理、制御などのプログラムは対象となる。
(エ) ホームページ制作ツールやブログ作成システム等で制作した簡易アプリケーション。
(オ) 一般市場に販売されていないもの。特定の顧客向けに限定されたもの。
(カ) 製品が完成されておらず、スクラッチ開発が伴うソフトウェア。過去に特定顧客向けに開発したコード(開発実績)を他の顧客に再利用し、その顧客の要件に合わせ追加スクラッチ開発を伴うもの。
(キ) 業務プロセスに影響を与えるような大幅なカスタマイズが必要となるもの。
(ク) ハードウェア製品。
(ケ) 特定のハードウェア機器を動作させることに特化した専用システム等の組込み系ソフトウェア。例:タッチペンに組み込まれたシステム、印刷機に搭載された制御システム。
(デジタル化基盤導入類型で補助対象と認められるPOSレジ・モバイルPOSレジ・券売機を除く。)
(コ) 恒常的に利用されないもの。(緊急時等の一時的利用が目的で生産性向上への貢献度が限定的なもの)
(サ) 広告宣伝費、広告宣伝に類するもの。
(シ) 単なる情報提供サービスや、会員登録しWEB上でサービスの提供を受ける仕組みのもので業務機能を有さないもの。
(ス) ホームページ制作、WEBアプリ制作、スマートフォンアプリ制作、コンテンツ制作(VR・AR用、教育・教材用、デジタルサイネージ用)、単なるコンテンツ配信管理システ
ム。
(セ) 業務の効率化を図るものではなく、補助事業者が販売する商品やサービスに付加価値を加えることが目的のもの。
(ソ) 補助事業者の顧客が実質負担する費用がソフトウェア代金に含まれるもの。(売上原価に相当すると事務局が判断するもの。)
(タ) 料金体系が従量課金方式のもの。
(チ) 対外的に無料で提供されているもの。
(ツ) リース・レンタル契約のソフトウェア。
(テ) 交通費、宿泊費。
(ト) 交付決定前に購入したソフトウェア。
(ナ) 補助金申請、報告に係る申請代行費。
(ニ) 公租公課(消費税)。
(ヌ) その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと中小企業庁及び中小機構並びに事務局が判断するもの。

デジタル化基盤導入枠の場合、公募要領参照

https://www.it-hojo.jp/r03/doc/pdf/r3_application_guidelines_digitalwaku.pdf

(ア) 幅広く業務をカバーするものではなく、入力したデータを単純計算にて帳票やグラフ・表等に印刷するまたは画面等に表示する等、単一の処理を行う機能しか有しないもの。(例:会計業務全般カバーする機能を有するものではなく、請求書作成機能のみのソフトウェアなど)
(イ) すでに購入済のソフトウェアに対する増台や追加購入分のライセンス費用、また既存ソフトウェアに対するリビジョンアップのための費用。
(ウ) ホームページと同様の仕組みのもの(情報の入力、保存、検索、表示等の簡易的な機能しかないもの。)ただし、分析機能や指示機能、演算処理、制御などのプログラムは対象となる。
(エ) ホームページ制作ツールやブログ作成システム等で制作した簡易アプリケーション。
(オ) 一般市場に販売されていないもの。特定の顧客向けに限定されたもの。
(カ) 製品が完成されておらず、スクラッチ開発が伴うソフトウェア。過去に特定顧客向けに開発したコード(開発実績)を他の顧客に再利用し、その顧客の要件に合わせ追加スクラッチ開発を伴うもの。
(キ) 業務プロセスに影響を与えるような大幅なカスタマイズが必要となるもの。
(ク) ハードウェア製品。(大分類Ⅳハードウェアで認められる経費を除く)
(ケ) 特定のハードウェア機器を動作させることに特化した専用システム等の組込み系ソフトウェア。例:タッチペンに組み込まれたシステム、印刷機に搭載された制御システム。(デジタル化基盤導入類型で補助対象と認められるPOSレジ・モバイルPOSレジ・券売機を除く。)
(コ) 恒常的に利用されないもの。(緊急時等の一時的利用が目的で生産性向上への貢献度が限定的なもの)
(サ) 広告宣伝費、広告宣伝に類するもの。
(シ) 単なる情報提供サービスや、会員登録しWEB上でサービスの提供を受ける仕組みのもので業務機能を有さないもの。
(ス) ホームページ制作、WEBアプリ制作、スマートフォンアプリ制作、コンテンツ制作(VR・AR用、教育・教材用、デジタルサイネージ用)、単なるコンテンツ配信管理システ
ム。
(セ) 業務の効率化を図るものではなく、補助事業者が販売する商品やサービスに付加価値を加えることが目的のもの。
(ソ) 補助事業者の顧客が実質負担する費用がソフトウェア代金に含まれるもの。(売上原価に相当すると事務局が判断するもの。)
(タ) 料金体系が従量課金方式のもの。
(チ) 対外的に無料で提供されているもの。
(ツ) リース・レンタル契約のソフトウェア。
(テ) 交通費、宿泊費。
(ト) 交付決定前に購入したソフトウェア。
(ナ) 補助金申請、報告に係る申請代行費。
(ニ) 公租公課(消費税)。
(ヌ) その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと中小企業庁及び中小機構並びに補助金事務局が判断するもの。

 

IT導入補助金の交付申請の流れについて

下記のような流れで進みます。

基本的にはITベンダーが事業者様に寄り添って、サポートしながら申請と実績報告を進めていきます

1.IT導入支援事業者登録【ITベンダー】

2.ITツール登録【IT導入補助金事務局・ITベンダー】

3.交付申請【事業者・ITベンダー】
※ここの内容で採択されるかが決まります。

4.交付決定【IT導入補助金事務局】

5.事業実施【事業者・ITベンダー】

6.事業実績報告【事業者・ITベンダー】

7.補助金額の確定【事業者・IT導入補助金事務局】

8.補助金の交付【IT導入補助金事務局】

9.事業実施効果報告【事業者・ITベンダー】

10.アフターフォロー【事業者・ITベンダー】

 

IT導入補助金の交付申請に必要な書類について

※代替書類は一切認められません。

法人の場合

①履歴事項全部証明書
・交付申請日から遡って、3ヶ月以内に発行されているものに限ります。

②法人税の納税証明書(その1またはその2)
• 直近分のものに限ります。
• 税務署の窓口にて発行されているものに限ります。
• 電子納税証明書の場合は、交付請求時にPDF形式にて発行されたフォーマット
(窓口発行の納税証明書と同一フォーマット)のみ有効です。
※XML形式で発行された納税証明データシート等は認められません。

個人事業主の場合

①運転免許証または運転経歴証明書または住民票
• 住民票は交付申請日から遡って、3か月以内に発行されているものに限ります。
• 運転免許証は交付申請日が有効期限内であるものに限ります。
• 免許証の裏面に変更履歴が記載されている場合は、裏面も提出してください。

②所得税の納税証明書(その1またはその2)
・直近分のものに限ります。
• 税務署の窓口にて発行されているものに限ります。
• 電子納税証明書の場合は、交付請求時にPDF形式にて発行されたフォーマット
(窓口発行の納税証明書と同一フォーマット)のみ有効です。
※XML形式で発行された納税証明データシート等は認められません。

③所得税確定申告書B
• 税務署が受領した直近分のものに限ります。
• 税務署が受領したことがわかるものに限ります。
※個人事業主が、旧姓で事業を行っており、①と②及び③の姓名が不一致となる場合、姓名の変
更がわかる書類を、①とあわせて添付してください。

書類以外の必要な手続きついて

gBizIDの取得と、SECURITY ACTIONの宣言を行う必要が有り、トラブル等も考慮すると両方の手続きが完了するまで2週間程度を見ておいた方が無難です。

gBizIDホームページ
https://gbiz-id.go.jp/top/

SECURITY ACTION概要
https://www.ipa.go.jp/security/security-action/it-hojo.html

IT導入補助金採択のポイントについて

他の補助金と違う点

・小規模事業者持続化補助金
・ものづくり補助金
・事業再構築補助金
など

その他、都道府県が独自に行っているものも含めると様々な補助金がありますが、IT導入補助金は毛色が違います。

他の補助金申請をされたことのある方はお分かりだと思うのですが、IT導入補助金はフリー記載のできる(計画や思いを記載できる)箇所が圧倒的に少ないのです。

画像やグラフの添付なども出来ません。

それってどんぐりの背比べになるのでは?と思われた方もいらっしゃるかと思います。

加点項目をおさえることができれば、頭一つ抜け出すことが出来ますが、そもそもITツールによっては加点にならないものも有ります。

しかし実はIT導入補助金の申請にも自社のアピールしたいことを記載できる部分は有ります。そこに審査項目を網羅した内容をどれだけ記載できるかが勝負になります。

それはどこかというと、「フリー記載」項目になります。

「フリー記載」項目は255文字しか記載出来ないという制約がありますが、審査項目を網羅した内容を記載することが出来れば、採択にグッと近づきます。

A・B類型では、「フリー記載」できる項目は全部で8か所あります。

デジタル化基盤導入型では、「フリー記載」できる項目は全部で2か所あります。

審査項目は後述しますが、自社の分析ができていて、経営課題に対して選定したITツールはマッチしているのか、データを社内で活用できるのか等が挙げられています。

審査ポイント

採択されるためには、どの観点で審査されるかをおさえておく必要が有ります。

通常枠(A・B類型)について

◎事業面からの審査項目

1.自社の経営課題を理解し、経営改善に向けた具体的な問題意識を持っているか
⇒【解説】経営課題を具体的に設定できており、経営改善(弱みの補填・強みの伸長・外部要因に打ち勝つ)をする必要が有ると理解していることが審査のポイントです。

2.自社の状況や課題分析及び将来計画に対し、改善すべきプロセスが、導入する「ITツール」の機能により期待される導入効果とマッチしているか
⇒【解説】経営課題や将来の計画に対して、ITツールを導入した際に本当に効果が出るか(課題に対してマッチしているか)が審査のポイントです。

3.内部プロセスの高度化、効率化及びデータ連携による社内横断的なデータ共有・分析等を取り入れ、継続的な生産性向上と事業の成長に取り組んでいるか 等
⇒【解説】強みの伸長(内部プロセスの高度化)や弱みの補填(業務効率化)、部署をまたいで社内横断的にデータを利用できること、ITツールを導入することで生産性が向上するような良い循環をできることが審査のポイントです。

4.労働生産性の向上率
⇒【解説】ITツールがどれだけ利益や労働力の削減に寄与するかが審査のポイントです。(効果が高い方が良い)
※労働生産性=(売上ー原価)/(従業員数×労働時間)

 

◎政策面からの審査項目(加点項目)

1.地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画(IT導入補助金の申請受付開始日が当該計画の実施期間内であるものに限る)の承認を取得していること。
⇒【解説】地域経済牽引事業計画の承認を取得する為には「①地域の特性を生かすものであること」「②高い付加価値を創出するものであること」「③地域の事業者への経済的効果を有すること」の3つの要件を満たし、都道府県知事からの承認を受ける必要があります。

2.交付申請時点で地域未来牽引企業に選定されており、地域未来牽引企業としての「目標」を経済産業省に提出していること。
⇒【解説】地域未来牽引企業は「①高い付加価値を創出していること等の企業情報のデータベースに基づく定量的な指標」「②自治体や商工団体、金融機関等の関係者からの今後の地域経済への貢献等が期待される企業の推薦」という2つの方法により、外部有識者委員会の検討を踏まえて選定されています。

3.導入するITツールとしてクラウド製品を選定していること。
⇒【解説】PCにインストールをしたり、自社にサーバを置く必要のあるITツールではなく、ITベンダーがサーバ等を保持することで事業者側は”ソフトウェアを利用する”意識だけで良いクラウド製品を選定していることが加点のポイントです。

4.導入するITツールとして「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を選定していること。
⇒【解説】業務プロセスを改善するITツールと組み合わせて、「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を導入することで、加点の対象となります。※これを機にセキュリティについても見直しましょうということですね。
https://www.ipa.go.jp/security/keihatsu/sme/otasuketai/index.html#list

5.導入するITツールとしてインボイス制度対応製品を選定していること。
⇒【解説】会計・受発注・決済・ECに関するソフトの場合、インボイス制度に対応している場合は加点対象になります。※ITツールに依存します。

6.A 類型の申請者であって、以下の要件を全て満たす事業計画を策定し、従業員に表明していること
・ 事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
(被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業・小規模事業者等が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合は、年率平均1%以上増加)
・ 事業計画期間において、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にする
※1 給与支給総額とは、全従業員(非常勤を含む)及び役員に支払った給与等(給料、賃金、賞与及び役員報酬等は含み、福利厚生費、法定福利費や退職金は除く)をいう。
※2 被用者保険の任意適用とは、従業員規模51名~500名(ただし、2022 年 10 月以降は51名~99名)の企業が短時間労働者を厚生年金に加入させることを指す。
⇒【解説】給与支給額を毎年増加させること、最低賃金よりも高い水準にすることで、A類型では加点対象になります。※B類型はこれを満たすことが要件になっています。

デジタル化基盤導入枠について

◎事業面からの審査項目

1.自社がインボイスにも対応するための、生産性向上にもつながる効果的なツールが導入されているか
⇒【解説】インボイス対応もして、かつ、生産性向上につながるツールが導入されていることが審査のポイントです。

2.自社の経営課題を理解し、経営改善に向けた具体的な問題意識を持っているか
⇒【解説】経営課題を具体的に設定できており、経営改善(弱みの補填・強みの伸長・外部要因に打ち勝つ)をする必要が有ると理解していることが審査のポイントです。

 

◎政策面からの審査項目(加点項目)

1.地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画(IT導入補助金の申請受付開始日が当該計画の実施期間内であるものに限る)の承認を取得していること。
⇒【解説】地域経済牽引事業計画の承認を取得する為には「①地域の特性を生かすものであること」「②高い付加価値を創出するものであること」「③地域の事業者への経済的効果を有すること」の3つの要件を満たし、都道府県知事からの承認を受ける必要があります。

2.交付申請時点で地域未来牽引企業に選定されており、地域未来牽引企業としての「目標」を経済産業省に提出していること。
⇒【解説】地域未来牽引企業は「①高い付加価値を創出していること等の企業情報のデータベースに基づく定量的な指標」「②自治体や商工団体、金融機関等の関係者からの今後の地域経済への貢献等が期待される企業の推薦」という2つの方法により、外部有識者委員会の検討を踏まえて選定されています。

3.以下の要件をすべて満たす3年の事業計画を策定し、従業員に表明していること。
・事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加(被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業・小規模事業者等が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合は、年率平均1%以上増加)
・事業計画期間において、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にする
※1 給与支給総額とは、全従業員(非常勤を含む)及び役員に支払った給与等(給料、賃金、賞与及び役員報酬等は含み、福利厚生費、法定福利費や退職金は除く)をいう。
※2 被用者保険の任意適用とは、従業員規模51名~500名(ただし、2022 年 10 月以降は51名~99名)の企業が短時間労働者を厚生年金に加入させることを指す。
⇒【解説】給与支給額を毎年増加させること、最低賃金よりも高い水準にすることで、加点対象となります。

 

フリー記載について(超重要)

フリー記載できる箇所は、審査項目を網羅するように内容を充実させることで採択にグッと近づきます。

通常枠(A・B類型)では8か所、デジタル化基盤導入枠では2か所、フリーで255文字分を記載できる箇所が有りますが、どんな内容の記載を期待されているか考察します。

1.事業内容(通常枠・デジタル化基盤導入枠)
⇒【考察】事業の概要説明も必要ですが、自社の状況・経営課題を理解した上で、具体的な問題意識を持っているかが重要です。ITツールの導入によってその経営課題が解決されるというストーリーの一貫性が必要となります。

2.強み(通常枠)
⇒【考察】ITツールの導入により、強みを更に活かすことが望ましいです。

3.弱み(通常枠)
⇒【考察】ITツールの導入により、弱みを補填・改善することが望ましいです

4.どのようなプロセスに対してIT投資を行ったか(通常枠)
⇒【考察】IT投資としてクラウドサービスを利用している、ITの専門家の知見を利用しているということ等はプラスになるかもしれないと感じました。また、自社内でどんなIT投資を行っているかを具体的に把握できていることが重要です。

5.今回の補助金の利用によってどんな効果を期待しますか(通常枠)
⇒【考察】審査ポイントである「自社の状況や課題分析及び将来計画に対し、改善すべきプロセスが、導入するITツールの機能により期待される導入効果とマッチしているか」について問われている設問ですので、現状の経営課題や将来のリスクをITツールの導入により乗り越えられることを記載する必要が有ります。

6.事業をどのように変えていきますか?(通常枠・デジタル化基盤導入枠)
⇒【考察】将来的な事業の展開をどのように考えているかが問われています。ITツールの導入により利益構造や事業構造を変化させたり、経営資源の最適化を行うことが求めらています。

7.このたびのIT導入で、社内で実現・強化したいデータ連携について、該当するところにチェックしてください(通常枠)
⇒【考察】審査ポイントである「内部プロセスの高度化、効率化及びデータ連携による社内横断的なデータ共有・分析等を取り入れ、継続的な生産性向上と事業の成長に取り組んでいるか」について問われている設問です。ITツールで手に入れたデータを1つの部門で利用するだけでなく、社内横断的に利用することで有効にデータを活用して事業の成長につなげることを記載する必要が有ります。

8.このたびのIT導入で、実現しようとしている取引先や地域など社外とデータ連携について、該当するところに1つチェックをしてください(通常枠)
⇒【考察】この設問は問われている内容が把握しにくいですが、外部と連携していることアピールする部分だと思います。また、加点項目で地域未来牽引事業のことに触れられていたように、中小企業に対しては、地域への経済効果の波及を期待している面があるので、地域の事業者や自治体との連携をしていることもプラスに捉えられると思います。

 

スケジュールについて

通常枠(A・B類型)

1次締切分(終了しました)

締切日:5月16日(月)17:00 ※終了しました
交付決定日:6月16日(木) ※終了しました

2次締切分(終了しました)

締切日:6月13日(月)17:00 ※終了しました
交付決定日:7月14日(木) ※終了しました

3次締切分(終了しました)

締切日:7月11日(月)17:00 ※終了しました
交付決定日:8月12日(木) ※終了しました

4次締切分(終了しました)

締切日:8月8日(月)17:00 ※終了しました
交付決定日:9月8日(木)※予定 ※終了しました

5次締切分(締切られました)

締切日:9月5日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:10月6日(木)※予定 ※終了しました

6次締切分

締切日:10月3日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:11月4日(金)※予定 ※終了しました

7次締切分

締切日:10月31日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:12月6日(火)※予定 ※終了しました

8次締切分

締切日:11月28日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:1月18日(水)※予定 ※終了しました

デジタル化基盤導入枠

1次締切分(終了しました)

締切日:4月20日(水)17:00 ※終了しました
交付決定日:5月27日(金) ※終了しました

2次締切分(終了しました)

締切日:5月16日(月)17:00 ※終了しました
交付決定日:6月16日(木) ※終了しました

3次締切分(終了しました)

締切日:5月30日(水)17:00 ※終了しました
交付決定日:6月30日(木) ※終了しました

4次締切分(終了しました)

締切日:6月13日(月)17:00 ※終了しました
交付決定日:7月14日(木) ※終了しました

5次締切分(終了しました)

締切日:6月27日(月)17:00 ※終了しました
交付決定日:7月28日(木)※予定 ※終了しました

6次締切分(終了しました)

締切日:7月11日(月)17:00 ※終了しました
交付決定日:8月12日(金) ※終了しました

7次締切分(終了しました)

締切日:7月25日(月)17:00 ※終了しました
交付決定日:8月25日(木)※予定 ※終了しました

8次締切分(終了しました)

締切日:8月8日(月) ※終了しました
交付決定日:9月8日(木)※予定 ※終了しました

9次締切分(締切られました)

締切日:8月22日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:9月22日(木)※予定 ※終了しました

10次締切分(締切られました)

締切日:9月5日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:10月6日(木)※予定 ※終了しました

11次締切分

締切日:9月20日(火)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:10月20日(木)※予定 ※終了しました

12次締切分

締切日:10月3日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:11月4日(金)※予定 ※終了しました

13次締切分

締切日:10月17日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:11月22日(火)※予定 ※終了しました

14次締切分

締切日:10月31日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:12月6日(火)※予定 ※終了しました

15次締切分

締切日:11月14日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:12月20日(火)※予定 ※終了しました

16次締切分

締切日:11月28日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:1月18日(水)※予定 ※終了しました

セキュリティ対策推進枠

1次締切分(締切られました)

締切日:9月5日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:10月6日(金)※予定 ※終了しました

2次締切分

締切日:10月3日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:11月4日(金)※予定 ※終了しました

3次締切分

締切日:10月31日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:12月6日(火)※予定 ※終了しました

4次締切分

締切日:11月28日(月)17:00※予定 ※終了しました
交付決定日:1月18日(水)※予定 ※終了しました

おわりに

ITを有効活用できれば、必要な業務に経営資源を集中させることができ、事業拡大に舵を切ることが出来ます。

また、従業員の働く環境も大きく変えることが出来ます。

ITを活用できる事業者様が少しでも増えることを心より祈っております。

 

下記のようなご要望がございましたら、下記よりお気軽にお問合せ下さいませ。

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阪本翔太

阪本翔太

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