市町村から、基幹相談支援センターの運営を受けないかと打診された。けれども、法人として引き受けるかどうかを判断しようにも、そもそも法律が基幹相談支援センターに何を求めているのか、委託を受けた側に何が課されるのかを、条文で確かめた人が社内にいない。そんな状況の管理者や法人本部の方は、少なくないのではないでしょうか。
検索すると、自治体の案内ページや、求人メディアの職種紹介が見つかります。多くは「基幹相談支援センターとは何か」「どんな仕事か」の説明です。一方で、法律が項ごとに「誰に」「何をさせているか」を条文から整理したものは、あまり多くありません。
この記事は、e-Gov 法令検索の本則から抜き出した、次の条文の原文だけを根拠に整理します。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)第77条の2(基幹相談支援センター)
- 同法第77条(市町村の地域生活支援事業)
- 同法第89条の3(協議会)
- 同法第109条(罰則)
この記事が答えようとする問いは次の4つです。
- 基幹相談支援センターは、法律上どんな施設で、何をするのか
- 設置するのは誰か。市町村は設置しなければならないのか
- 市町村から委託を受けた法人は、何をしなければならないのか
- 委託を受けた側に課される守秘義務に、罰則はあるのか
なお、人員配置の基準、職員の資格要件、設置数、補助金や交付金、機能強化の事業の中身、自治体ごとの運用は、この記事の根拠にした条文には書かれていないため扱いません。法律は、委託先の範囲や届出の中身を「主務省令で定める」と省令に委ねています。具体的な手続は、設置する市町村の要綱・案内で確認してください。
まず結論:第77条の2は7つの項でできていて、項ごとに名宛人が変わる
先に答えを示します。
- 基幹相談支援センターは、障害者総合支援法第77条の2に置かれている。条文は第1項から第7項までの7つの項でできている
- 第1項は施設の定義。「地域における相談支援の中核的な役割を担う機関」として、4つの事業及び業務を総合的に行うことを目的とする
- 第2項は、市町村に「設置するよう努める」ことを求める。努力義務で、設置義務ではない
- 第3項で、市町村は一般相談支援事業を行う者などに実施を委託することができる
- 第4項で、委託を受けた者は、あらかじめ、主務省令で定める事項を市町村長に届け出て、設置することができる。法人が受託して設置する場合、事前の届出が条文上の要件になっている
- 第5項は、設置する者に、関係者との連携を求める
- 第6項は、委託を受けて設置する者に守秘義務を課す。法人の場合は役員まで対象で、違反には一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金(第109条第2項)がある
- 第7項は、都道府県の役割。市町村への助言などを行うよう努める
項ごとの名宛人を並べると、次のとおりです。
| 項 | 名宛人 | 条文の語尾 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 第1項 | (施設の定義) | 「施設とする」 | 4つの事業及び業務を総合的に行う |
| 第2項 | 市町村 | 「努めるものとする」 | 設置 |
| 第3項 | 市町村 | 「委託することができる」 | 事業及び業務の実施の委託 |
| 第4項 | 委託を受けた者 | 「設置することができる」 | あらかじめ届け出て設置 |
| 第5項 | 設置する者 | 「連携に努めなければならない」 | 関係者との連携 |
| 第6項 | 委託を受けて設置する者 | 「漏らしてはならない」 | 守秘義務 |
| 第7項 | 都道府県 | 「努めるものとする」 | 広域的な助言その他の援助 |
ここからは、この結論を条文で確かめます。
第1項:4つの事業及び業務を、総合的に行う施設
第1項は、基幹相談支援センターを次のように定義しています。
基幹相談支援センターは、地域における相談支援の中核的な役割を担う機関として、次に掲げる事業及び業務を総合的に行うことを目的とする施設とする。
「施設とする」という書き方で、あとに第一号から第四号が続きます。号ごとに、中身を条文で確かめます。
| 号 | 条文の書き出し | 中身 |
|---|---|---|
| 第一号 | 「前条第一項第三号及び第四号に掲げる事業」 | 第77条第1項の第三号(相談・情報提供・権利擁護)と第四号(成年後見制度の利用に要する費用の支給) |
| 第二号 | 「身体障害者福祉法第九条第五項第二号及び第三号、知的障害者福祉法第九条第五項第二号及び第三号並びに精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第四十九条第一項に規定する業務」 | 3つの法律に規定する業務 |
| 第三号 | 「地域における相談支援又は児童福祉法第六条の二の二第六項に規定する障害児相談支援に従事する者に対し」 | 相談支援に従事する者への助言・指導その他の援助 |
| 第四号 | 「第八十九条の三第一項に規定する関係機関等の連携の緊密化を促進する業務」 | 関係機関等の連携の緊密化の促進 |
第一号:「前条第一項第三号及び第四号」は、相談と成年後見の費用支給
第一号は、号の番号だけでは中身が分かりません。「前条」は第77条で、第77条第1項は、市町村が地域生活支援事業として行う事業を並べた条文です。その第三号は、次のように書いています。
障害者等が障害福祉サービスその他のサービスを利用しつつ、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、地域の障害者等の福祉に関する各般の問題につき、障害者等、障害児の保護者又は障害者等の介護を行う者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言その他の主務省令で定める便宜を供与するとともに、障害者等に対する虐待の防止及びその早期発見のための関係機関との連絡調整その他の障害者等の権利の擁護のために必要な援助を行う事業(次号に掲げるものを除く。)
末尾の「(次号に掲げるものを除く。)」は、次の第四号の事業を、この第三号から除くという意味です。その第四号が、成年後見制度の利用に要する費用を支給する事業です。条文は、「障害福祉サービスの利用の観点から成年後見制度を利用することが有用であると認められる障害者」で、「成年後見制度の利用に要する費用について補助を受けなければ成年後見制度の利用が困難であると認められるもの」につき、「当該費用のうち主務省令で定める費用を支給する事業」と書いています。
つまり第一号は、相談に応じ、虐待の防止や権利擁護の援助を行う事業と、成年後見制度の利用に要する費用を支給する事業の2つを、基幹相談支援センターの事業に取り込むものです。
第二号:3つの法律に規定する業務
第二号は、身体障害者福祉法第9条第5項第2号及び第3号、知的障害者福祉法第9条第5項第2号及び第3号、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第49条第1項に規定する業務を挙げています。この記事の根拠には、これら3つの法律の条文は含まれていません。業務の中身は、それぞれの法律で確認する必要があります。
第三号:他の事業所を支える業務
第三号は、センター自身が相談を受けるだけでなく、相談支援に従事する者を支える業務です。条文は、次のとおり書いています。
- 対象は、「地域における相談支援又は児童福祉法第六条の二の二第六項に規定する障害児相談支援に従事する者」
- 内容は、「これらの者が行う一般相談支援事業若しくは特定相談支援事業又は同項に規定する障害児相談支援事業に関する運営について、相談に応じ、必要な助言、指導その他の援助を行う業務」
相談を受ける側が、さらに他の事業所の運営の相談を受ける、という二段構えになっています。条文は「相談支援に従事する者」と書いていて、職名や資格までは書いていません。相談支援専門員の要件は、相談支援専門員の要件の記事で整理しています。
第四号:協議会とのつながり
第四号は、「第八十九条の三第一項に規定する関係機関等の連携の緊密化を促進する業務」です。第89条の3第1項は、地方公共団体が、関係機関、関係団体、障害者等及びその家族、障害者等の福祉・医療・教育・雇用に関連する職務に従事する者その他の関係者を「関係機関等」と呼び、これらにより構成される協議会を「置くように努めなければならない」と定めています。第2項は、協議会が「関係機関等の連携の緊密化を図る」ものと書いています。
つまり第四号は、協議会が担う連携づくりを、センターの業務として位置づけたものと読めます。協議会そのものの仕組みは、自立支援協議会の記事で整理しています。
第77条の側からも、センターが出てくる
もう1つ、第77条の第3項第一号にも、基幹相談支援センターという語が出てきます。地域生活障害者等への緊急時の相談や体制の確保について、「指定障害福祉サービス事業者等、医療機関、次条第一項に規定する基幹相談支援センターその他の関係機関」との連携及び調整を行う事業です。「次条」は第77条の2で、センターが連携先の1つに挙げられています。同条第4項は、これらの事業を実施するために、市町村が地域生活支援拠点等を整備するものとしています。拠点等の整理は、地域生活支援拠点等の記事にあります。
基幹相談支援センターの受託を検討する法人本部へ
委託の打診を受けたとき、まず確認したいのは、センターの4つの事業及び業務のうち、自法人の現在の相談支援の体制から見て、第三号(他の事業所への助言・指導)や第四号(連携の促進)にあたる業務まで担えるかです。第一号・第二号だけなら、既存の相談支援の延長にも見えますが、条文は4つを「総合的に行う」としています。
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第2項:市町村の設置は「努めるものとする」=努力義務
第2項は、市町村の設置について、次のように書いています。
市町村は、基幹相談支援センターを設置するよう努めるものとする。
語尾は「努めるものとする」で、「設置しなければならない」ではありません。設置は努力義務です。ここで取り違えやすいのが、「努力義務だから、設置しなくてもよい」と「設置しないのは違法」のどちらでもない点です。条文が書いているのは「設置するよう努める」までです。
この記事の根拠には、設置の状況や、設置が努力義務になった時期に関する条文は含まれていません。そのため、設置数や、いつから努力義務になったかは書きません。
第3項・第4項:法人が受託して設置するなら、条文上の要件は「事前の届出」
事業者にとっていちばん大事なのは、この2つの項です。
第3項:市町村は、一般相談支援事業を行う者などに委託できる
第3項は、市町村が設置を自ら行う代わりに、事業及び業務の実施を委託できるとしています。
市町村は、一般相談支援事業を行う者その他の主務省令で定める者に対し、第一項各号の事業及び業務の実施を委託することができる。
ポイントは3つです。
- 委託できるのは、「第一項各号の事業及び業務」すべて。4つの号の事業及び業務の実施が対象になる
- 委託の相手方として条文が名前を挙げているのは、「一般相談支援事業を行う者」。それ以外は「その他の主務省令で定める者」で、条文の上では、省令で決まる
- 語尾は「委託することができる」。委託するかどうかは、市町村の判断
障がい福祉サービスを運営している法人であっても、条文だけでは、自法人が委託の相手方に当たるかどうかは判断できません。委託先の範囲は、省令で確認が必要です。
第4項:委託を受けた者は、あらかじめ届け出て、設置することができる
第4項は、委託を受けた側の手続です。
前項の委託を受けた者は、第一項各号の事業及び業務を実施するため、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、主務省令で定める事項を市町村長に届け出て、基幹相談支援センターを設置することができる。
条文から読み取れることを、順に整理します。
- 主語は「前項の委託を受けた者」。第3項の委託を受けて初めて、この項の手続に進む
- 「あらかじめ」届け出る。設置してから届け出るのではなく、設置の前に届け出る書き方になっている
- 届出先は「市町村長」。都道府県知事ではない
- 届け出る事項は、「主務省令で定める事項」。届出の様式や添付書類も、条文には書かれていない
- 届け出て、「設置することができる」。条文の形は「届出をして設置できる」で、許可や承認の形ではない
つまり、法人が受託して設置する場合、事前の届出が条文上の要件です。契約や委託の合意だけで足りるとは、条文の上では書かれていません。
条文から言えないこと
ここで、書いていないことを正直に書いておきます。届け出るべき事項の中身、届出の様式、届出を出さずに設置した場合に何が起きるのかは、この記事の根拠にした条文には含まれていません。委託の契約の形や、委託費の扱いも同じです。条文には書かれていないので、設置する市町村の要綱・案内で確認してください。
第5項:設置する者は、関係者との連携に努めなければならない
第5項は、設置する者に関係者との連携を求めています。
基幹相談支援センターを設置する者は、第一項各号の事業及び業務の効果的な実施のために、指定障害福祉サービス事業者等、医療機関、民生委員法(昭和二十三年法律第百九十八号)に定める民生委員、身体障害者福祉法第十二条の三第一項又は第二項の規定により委託を受けた身体障害者相談員、知的障害者福祉法第十五条の二第一項又は第二項の規定により委託を受けた知的障害者相談員、意思疎通支援を行う者を養成し、又は派遣する事業の関係者その他の関係者との連携に努めなければならない。
ここで見ておきたい点が2つあります。
- 名宛人は「基幹相談支援センターを設置する者」。第6項と違って「委託を受けて」という限定がなく、市町村が自ら設置する場合も、委託を受けた法人が設置する場合も含む書き方になっている
- 語尾は「連携に努めなければならない」。連携の相手として、指定障害福祉サービス事業者等、医療機関、民生委員、身体障害者相談員、知的障害者相談員、意思疎通支援を行う者を養成し又は派遣する事業の関係者が、条文に挙げられている
自法人の外の事業所や医療機関、民生委員とのつながりが、条文の上でも期待されていることになります。
第6項:委託を受けて設置する者には守秘義務があり、法人の場合は役員まで対象
守秘義務の対象は、委託を受けて設置する者・その役員・職員・職にあった者
第6項は、守秘義務です。
第三項の規定により委託を受けて第一項各号の事業及び業務を実施するため基幹相談支援センターを設置する者(その者が法人である場合にあっては、その役員)若しくはその職員又はこれらの職にあった者は、正当な理由なしに、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
読み方を整理します。
- 対象は「第3項の規定により委託を受けて」設置する者。第5項の「設置する者」とは、書き分けられている
- 設置する者が法人の場合は、その「役員」が対象に入る
- 「若しくはその職員」も対象
- 「これらの職にあった者」も対象。退職や任期満了のあとも、守秘義務は残る
- 禁止されているのは、「正当な理由なしに、その業務に関して知り得た秘密を漏らして」しまうこと
法人本部の立場からは、センターに配置する職員だけでなく、法人の役員にも、この義務が及ぶことに注意が必要です。条文は、センターの業務に関して知り得た秘密を対象にしています。センターの職員から役員への報告や、理事会への報告の仕方を、設計の段階で考えておく必要があります。
違反には、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金
第6項の違反には、罰則があります。第109条第2項の後半を引用します。
第七十七条の二第六項又は第八十九条の三第五項の規定に違反した者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
第77条の2第6項と、第89条の3第5項(協議会の事務に従事する者の守秘義務)が並んで挙げられています。刑は「一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金」です。第4項の届出や第5項の連携の努力義務には、同じ形の罰則は、この記事の根拠には書かれていません。
罰則があるのは、7つの項のうち、守秘義務である第6項だけです。ほかの項に罰則がないと言っているのではなく、この記事が根拠にした条文の範囲では、第77条の2の中で第109条が名指ししているのが第6項だけ、ということです。
第7項:都道府県は、市町村に広域的な助言その他の援助を行うよう努める
最後の第7項は、都道府県の役割です。
都道府県は、市町村に対し、基幹相談支援センターの設置の促進及び適切な運営の確保のため、市町村の区域を超えた広域的な見地からの助言その他の援助を行うよう努めるものとする。
名宛人は都道府県、対象は市町村です。委託を受ける法人に向けた規定ではありません。語尾は第2項と同じ「努めるものとする」で、都道府県の側も努力義務の形になっています。
法人本部の備え方:委託を受ける前に、条文で確認すべきこと
ここまでが条文から言えることです。ここから先は、条文が求めていることではなく、実務上の提案です。委託の打診を受けたら、次の順で確認すると整理しやすくなります。
| 確認すること | 条文上の根拠 | どこで確認するか |
|---|---|---|
| 自法人が委託の相手方に当たるか | 第3項(一般相談支援事業を行う者その他の主務省令で定める者) | 省令・市町村の案内 |
| 4つの事業及び業務のどこまでを委託されるのか | 第1項各号・第3項 | 市町村の委託の仕様 |
| 事前の届出の様式と提出先 | 第4項(あらかじめ、主務省令で定める事項を市町村長に届け出る) | 省令・市町村の案内 |
| 連携する相手先の洗い出し | 第5項 | 自法人・市町村 |
| 守秘義務の周知の対象(役員・職員) | 第6項(法人の場合は役員) | 自法人の規程・研修 |
| 退職後の守秘義務の説明 | 第6項(これらの職にあった者) | 入職時・退職時の手続 |
運用のポイントは3つです。
- 届出は、設置の前に行う前提で、スケジュールを組む。第4項は「あらかじめ」届け出る形なので、委託の開始日から逆算して、届出の準備期間を確保する
- 守秘義務の周知は、職員だけでなく、役員にも行う。法人が受託する場合、第6項は役員を対象に含めている
- センターの業務で知り得た情報を、法人の他の事業と混ぜない設計にする。条文が禁じているのは、正当な理由なしに秘密を漏らすことです。相談の記録をどこに置き、誰が見られるかを、運用の前に決めておく
この記事で書いていないこと
この記事は、抜粋した条文の原文として確認できた範囲だけを書いています。次の点は、根拠にした条文に含まれていないため、扱っていません。
- 人員配置の基準、職員の資格要件
- 設置数、設置率、設置が努力義務になった時期
- 補助金や交付金の額、機能強化の事業の中身
- 委託先となる「その他の主務省令で定める者」の範囲、届出事項の中身と様式
- 届出を出さずに設置した場合の効果、委託の契約や委託費の扱い
- 身体障害者福祉法・知的障害者福祉法・精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の、第一項第二号が指す業務の中身
- 自治体ごとの運用
判断に迷うときは、設置する市町村の窓口に確認してください。
まとめ
- 基幹相談支援センターは、障害者総合支援法第77条の2に置かれた、7つの項でできた条文。項ごとに名宛人が変わる
- 第1項は、「地域における相談支援の中核的な役割を担う機関」として、4つの事業及び業務を総合的に行う施設と定義。第一号は第77条第1項の第三号(相談・権利擁護)と第四号(成年後見制度の利用に要する費用の支給)、第三号は他の相談支援事業所への助言・指導、第四号は協議会とのつながり
- 第2項は、市町村が「設置するよう努める」努力義務
- 第3項は、市町村が一般相談支援事業を行う者などに委託できる。第4項で、委託を受けた者は、あらかじめ、主務省令で定める事項を市町村長に届け出て設置できる。受託して設置するときの条文上の要件は、事前の届出
- 第5項は、設置する者の連携の努力義務。第6項は、委託を受けて設置する者の守秘義務で、法人の場合は役員まで対象。違反には一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金(第109条第2項)
- 第7項は、都道府県が市町村に広域的な助言その他の援助を行うよう努める規定
- 届出の中身、委託先の範囲、人員の基準、補助金は、条文には書かれていない。市町村の要綱・案内で確認する
基幹相談支援センターの条文は、設置する市町村の側から読まれがちです。しかし、委託を受ける法人の側から項を順に読むと、第3項の委託、第4項の事前の届出、第6項の役員を含む守秘義務という、引き受ける前に確かめておくべき3点がはっきり見えてきます。
複数の事業所をまたぐ相談の記録と、役員を含む情報管理を整えたい法人様へ
基幹相談支援センターを受託すると、法人として、相談の記録や、複数の事業所・関係機関との連携の状況を管理する場面が増えます。パレットテクノロジーズは、社会福祉法人様のデジタル化を「現地現物」で伴走支援しています。誰がどの情報を見られるかの整理を含め、法人全体で見渡せる形にして、確認や引継ぎの負担をシステム側で軽くするお手伝いをしています。ITに詳しい職員がいらっしゃらなくても大丈夫です。
本記事は法律の条文を整理したものです。委託の範囲や届出の様式は、設置する市町村の要綱・案内でご確認ください。
参考にした一次情報
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)第77条の2(基幹相談支援センター)・第77条(市町村の地域生活支援事業)・第89条の3(協議会)・第109条(罰則)|e-Gov法令検索(2026年10月7日取得)