目次
はじめに
IT導入補助金の加点要素って?
こんにちは。 奈良県唯一のサイボウズオフィシャルパートナー「株式会社パレットテクノロジーズ」の阪本です。
今回は、IT導入補助金の「加点要素」について詳しく解説していきます。
補助金は、申請すれば誰でも通るものではありません。
しっかりとした審査があり、場合によっては、加点が通過率を左右することも。
でもこの「加点」には、思わぬ落とし穴もあるのです。
補助金を申請する前にこの記事を読んで、加点要素とそのリスクについても知っておきましょう!
最後までご覧いただけると嬉しいです。
IT導入補助金とは?
そもそもIT導入補助金って何?詳しく知りたい!という方はこちらをご覧ください。
https://www.palette-tech.com/hojokintone/
「加点」ってなに?──審査を有利にするボーナスポイント
補助金には「採択される=審査を通過する」ための基準があります。
その基準の中で、以下のような取り組みをしている事業者には「加点(=ボーナスポイント)」が付き、採択されやすくなる仕組みがあるんです。
主な加点要素は…
◆健康経営優良法人の認定
◆ 女性活躍推進認定
◆ 賃上げ宣言(今回の本題!)
今回はこの中でも賃上げ加点について詳しく見ていきましょう。
賃上げ加点ってどんな内容?
加点を得るには、給与支給総額に関して以下2つの条件をクリアする計画を立てる必要があります。
① 年平均1.5%以上の賃金アップ
給与総額(役員報酬を含む)を年平均で1.5%以上アップさせること。
たとえば給与総額が2,000万円なら、次年度は約2,030万円以上にする必要があります。
② 最低賃金より30円 or 50円以上高く設定
自社の最低賃金が、地域別最低賃金より30円以上高ければ加点、
50円以上だとさらに高加点が得られます。
たとえばその地域の最低賃金が1,070円なら、自社の最低時給は1,100円以上にする必要があります。
大きな落とし穴:達成できなかったら「補助金返還」のリスクも
賃上げの加点は魅力的ですが、安易に申請すると大きなリスクがあります。
なんと、条件を達成できなかった場合は「補助金の返還」や「今後の補助金申請に影響」が出ることもあるのです。
補助金額別に異なる“ペナルティ”内容
補助金額 (通常枠) | 賃上げ未達成時のペナルティ内容 |
---|---|
150万円未満 | 返還はなし ただし、未達発覚から18か月間、国の他補助金にほぼ採択されなくなる(ものづくり補助金等) |
150万円以上 | 補助金返還が発生 返還割合は未達の年数に応じて段階的に設定されている |
返還割合(150万円以上の場合)
達成できなかった年度 | 補助金返還の割合 |
---|---|
1年目 | 全額返還 |
2年目 | 2/3返還 |
3年目 | 1/3返還 |
なぜ“未達”になるのか?見落としがちな落とし穴とは
ベテラン社員の退職
年収が高いベテラン社員が退職すると、給与総額が一気に下がり基準を満たせないことがあります。
最低賃金の上昇トレンド
政府は2030年までに全国平均で時給1,500円を目指す方針。
これにより、最低賃金は毎年上昇中です。
すでにギリギリの人件費で回している企業では、さらに30円~50円の上乗せを継続するのは大きな負担になりかねません。
無理な加点狙いは逆効果に
「どうしても採択されたいから加点条件をつけて申請しよう!」という考え方は、達成できなければ本末転倒です。
150万円以上なら補助金を返還
150万円未満でも他の補助金にしばらく採択されなくなる
こうした“見えにくいリスク”も含めて戦略的に判断することが大切です。
このように加点条件には「採択されやすくなる」というメリットの裏に、大きなリスクが潜んでいることを理解した上で、慎重に選択しましょう。
まとめ
今回はIT導入補助金の加点要素についてお話しました。
加点要素を活用すると採択されやすくなります。
一方で賃上げ加点は採択されやすくはなりますが、返還リスクもあります。
自社の状況に応じて、無理なく達成できる内容を選ぶことが大切です。
専門家と相談しながら慎重に判断しましょう!
弊社では補助金の申請から、kintoneの導入、導入後のアフターフォローまでお客様に寄り添いながら丁寧な支援をさせていただきます。お気軽にお問い合わせくださいませ。
この記事を読んで、もっと詳しく教えてほしい!ココが分からない!等あれば、お問い合わせいただけたらと思います。
さいごに
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