起業

開業届を提出するメリット6点と提出の流れ

はじめに

先日開業届を提出してきましたので、その時のことを備忘録として残しておきます。

会社を辞めて自営業(今は自由業とか言うんですかね)を生業とする場合、開業届を出すことが義務付けられております。
出さなくても罰せられることは無いのですが、節税メリットがあるので、出す人が多いのが実情です。
副業されている方や、これから起業される方の助けになれば幸いです。

開業届を提出するメリット6点

1.社会的信用が少しだけ得られる
会社を辞めた時点では、どこにも属しておらず社会的信頼はまさに底なのですが、開業届を提出すると「開業届の控え」がもらえて、少しだけ社会的信用が得られます。
社会的信用が低いと、下記のような不自由が待っています。

・クレジットカードが作れない
・住宅ローンが組めない
・家が借りにくくなる
等々

何か信用情報が必要な時に、開業届の控えを提出して、自営業として事業を行っていることを提示する必要があります。
水戸黄門の印籠のようなものですね。

2.失業保険の再就職手当を受け取ることができる
失業保険の再就職手当を受け取る場合も、開業届が必要になります。
これには他にも、貸しオフィスの契約書類や他社との業務委託契約書類など、1年以上自営業を続ける証明が無ければいけませんし、
色んな制約があるため、注意しながら行動する必要があります。
※なお、開業届を出すタイミングによっては、失業保険をもらえない可能性があるので注意してください。

3.屋号を掲げることができる
開業届を出す際に、屋号というものを付けることができます。
屋号というのは聞き慣れないかもしれませんが、個人事業の名前のことです。法人であれば「会社名」がありますが、個人事業は「屋号」が名前になります。
例えば「〇〇商店」など、自営業をされている町の電気屋さんの名前も「屋号」になります。

後々、事業を拡大して会社にしたい場合は、屋号を掲げ、その名前でドメインも取得した方が良いと思います。
※ドメイン名は早い者勝ちなので。

4.屋号付き銀行口座を開設することができる
ネットショップを経営する場合や、企業からお金を振り込んでもらう場合など、振込先に屋号を入れることができるので、信用が増します。
また、事業用の口座とプライベート用の口座を分けておいた方が、確定申告をする際にも分かりやすいので、事業用の口座があると便利です。

5.青色申告控除を受けることができる
これは知っている方も多いかもしれませんが、青色申告を行うと「事業所得」に対して、年間最大65万円の控除を受けることができます。
所得税は、売上に対してかかってくるのではなく、所得(利益)に対してかかってきます
なので、所得が200万円だった場合、そこから65万円が引かれた135万円に対して、所得税がかかります。
また、健康保険料も所得に比例して高くなるので、それも下げることができます。

6.赤字の繰り越しや、繰り戻しが可能
開業届を提出して青色申告をしていると、他の所得を差し引いた後の、事業にかかった赤字を3年間繰り越しでき、前年に赤字を繰り戻すことができます

例1)今年は100万円が赤字だが、来年は200万円の黒字が見込める。
⇒来年は200 – 100 = 100万円に対して税金がかかってくる。

例2)去年は300万円の所得で、今年は200万円の赤字だ。
⇒去年の所得が300 – 150 = 150万円にになるので、過剰に払った税金が還付されます。

開業届提出までの流れ

1.開業届の作成
原紙は税務署に貰うか、開業支援のソフトを用いて開業届を作成する必要があります。
私は、開業freeeを用いて書類を作成し、コンビニでA4の紙にコピーをして、捺印して書類を完成させました。
最近のフリーソフトはすごいですね。質問に答えていくだけで自動で開業届を作成してもらえます。

入力事項は以下の9点になります。

・仕事の概要
・事業開始予定日
・想定の年収(月収/年収)
・働く場所
・従業員・家族の給与の有無
・屋号
・申請者の情報(名前や住所など)
・収入の種類(事業所得/不動産所得/山林所得)
・確定申告の種類(青色申告65万円控除/青色申告10万円控除/白色申告)

これを入力するだけで、自動で書類を作成してくれます。

開業フリー:https://www.freee.co.jp/kaigyou/

2.管轄の税務署の調査
次に、管轄の税務署を調べます。これは、貸しオフィスの住所ではなくて、事業主の住所になります
検索エンジンにて、管轄の税務署を調べましょう。

3.税務署で開業届の提出
次に税務署に行って、開業届を提出します。
その場で不備があれば指摘されますが、不備が無かった場合は、3分もあれば受理されます。
受理までが早すぎてびっくりしたのを覚えております。

おわりに

以上が開業届を提出するまでの流れになります。この記事が誰かの役に立てば幸いです。
お読み頂き、ありがとうございました。

阪本翔太

阪本翔太

その地域でがんばる人をITで後押ししたい